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期待値とテスト結果の時系列データを比較し合否を自動判定――、日立ソリューションズの車載ソフト開発向け新製品

 株式会社日立ソリューションズは15日、車載ソフトウェアのシミュレーションテストを自動化する「時系列データ自動テストソフトウェア」を、4月1日から販売開始すると発表した。

 「時系列データ自動テストソフトウェア」は、SILS環境(実機相当テストをPC上でシミュレーションする環境)での車載向け電子制御機器の組み込みソフトのシミュレーションテストにおいて、期待値とテスト結果を時系列データで比較し、合否を自動判定するもの。Excelで用意されたフォーマットにテストシナリオの期待値や相関係数、許容誤差などを設定し、実行プログラムを稼働させるだけで、期待値とテスト結果を比較して問題の有無を自動で判定してくれるという。

 また、複数のテストシナリオを自動で実行したり、問題がある個所をクローズアップした確認を行ったりすることも可能。これにより、繰り返し行われる自動運転車両の走行軌跡や車両挙動などのシミュレーションテストにおいて、車載向け電子制御機器の開発者が目視で行っていた合否判定の作業を自動化できるとした。

 日立ソリューションズは、車載ソフトウェアのモデルベース開発において、テスト工程を効率化する「モデルベース開発ソリューション」を提供しているが、そのSILS環境におけるシミュレーションテストに同製品を活用することで、いっそうの効率化を支援する考えだ。

 価格は個別見積もり。なお、まずはWindows 10(32ビット/64ビット)に対応したソフトとして提供し、2021年度中にクラウド版を提供するとしている。