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HPEがHCI製品「SimpliVity」をアップデート、エンタープライズエッジ向け機能を強化

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(HPE)は11日、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品「HPE SimpliVity」のエンタープライズエッジ向け機能を強化したと発表した。

 エンタープライズエッジとは、小売業、病院、金融サービス、製造業といった分野における、分散した拠点・場所のこと。HPEでは、こうした場所で利用されるエッジ向けインフラには、容易な管理性に加えて、アプリケーションが常時利用できること、拠点間でデータを迅速に回復できること、耐障害性と効率的なデータ保護機能が組み込まれていることなどが必要になっていると説明。エンタープライズエッジ向けに最適化されたHCIのSimpliVityにより、こうしたニーズに応えていくとした。

 今回の強化では、まず、SimpliVityとクラウドストレージ「HPE Cloud Volumes」との連携により、複数のエッジサイトからクラウドへのバックアップをシンプルかつ効率的、柔軟に行えるようにしている。追加のバックアップソフトウェアやハードウェアを必要とせず、複数のエッジサイトを3回のクリックで、もしくはポリシーの自動化により、vCenterからクラウドへと安全にバックアップ可能とのこと。また、データ転送に対する課金なしで、複数のエッジサイトへ簡単にリストアできる点も特徴とした。

 加えて、SimpliVityとバックアップアプライアンス「HPE StoreOnce」との統合も強化された。ポリシーを設定してアプリケーションとデータを中央のStoreOnceアプライアンスに直接かつ効率的に複製できるため、データ保護の複雑さ、コスト、リスクが軽減できるという。

 この機能は、厳格なコンプライアンスやデータの長期保持SLA契約を締結している企業に最適とのことで、数十のサイトにまたがる数千のVMに対して、エッジからコアまでのバックアップポリシーを1分以内に作成または更新でき、3回のクリックで簡単にデータのバックアップとリストアを行えるとしている。加えて、日常的に20:1の重複排除比率を達成し、高いデータ効率を実現可能とのことだ。

 このほか、SimpliVity向けのKubernetes CSI Pluginが提供され、コンテナと仮想マシン(VM)双方のワークロードをエッジの統合プラットフォーム上で実行できるよう、最適化された管理性と耐障害性を備えた、オールインワンのHCIを提供するとしている。