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富良野市、除排雪効率化に向けた実証実験のデータ分析基盤にオラクル製品を採用
2020年12月24日 09:30
日本オラクル株式会社は23日、北海道富良野市が実施する「IoT除排雪効率化実証実験」におけるデータ分析基盤に、「Oracle Autonomous Data Warehouse」および「Oracle Analytics Cloud」を導入したと発表した。
富良野市では、年間降雪量が過去5年平均で550cmを超えており、市民が利用する生活道路の除排雪作業へのニーズが高く、大きな割合の予算を投じてその対応を行っているが、除排雪作業にかかわる経験を持った人材の不足、および除排雪車両維持や人件費などのコスト増加といった課題も生じているという。
除排雪作業の実施にあたっては、車両操作を習得するだけでなく、その地域の道路や気象状況の把握など、経験による知見も必要なほか、通常の除排雪作業は、通勤および通学に支障のないように早朝からの短時間で行われるため、経験のある作業員による効率的な作業の実施が求められるとのこと。
そこで富良野市は、こうした課題の解決を図るため、TIS北海道株式会社の支援のもと、「北海道IoT普及推進事業」のなかで、除排雪作業を見える化し、除排雪車両の走行ルートの最適化、作業時間やコストの削減などの作業効率化を目的とした「IoT除排雪効率化実証実験」を実施することにした。期間は2020年12月~2021年1月。
そして富良野市は、この実証実験のデータの分析および可視化ツールとして、低コストで高信頼性、セキュリティ、および多機能を備えたクラウド・データ管理基盤を短期間で導入可能な「Oracle Autonomous Data Warehouse」、データのビジュアライゼーションや予測分析、機械学習などの機能を備える「Oracle Analytics Cloud」を採用した。このうち「Oracle Autonomous Data Warehouse」では、例えば、除排雪車両の走行ルートからの距離測定などで空間分析機能を活用しているとのこと。
また両サービスともに、使いやすいユーザーインターフェイスと高い操作性により、導入が容易であることが評価されており、富良野市では、実証実験の実施が決定してから1カ月という短期間でデータ分析基盤の構築を完了し、職員による利用を開始しているとした。
富良野市では、2021年1月末までデータを収集し、収集したデータと外部データなどを合わせた分析結果を除排雪作業の効率化に生かす考え。また、実証実験で得られた成果を基に、ほかの地域との連携も強化し、除排雪事業のさらなる効率化を図るとしている。さらに、ゴミ収集車などほかの業務車両運用効率化への応用も目指すとのことだ。