ニュース

OKI、ローカル5Gの導入に必要な無線局免許申請や電波伝搬測定などの支援サービスを提供

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は17日、顧客のローカル5Gの導入を支援する「ローカル5G支援サービス」を販売開始した。

 OKIでは、全国に展開している防災無線システムやETCシステムなど、数多くの無線システムの構築実績で培ったノウハウを生かし、無線局免許申請から無線通信環境を確認するための電波伝搬測定、無線ネットワーク設計・構築まで、ローカル5G導入のために必要な全工程にわたる支援サービスを提供。顧客のローカル5Gのスムーズな導入を支援する。

 支援サービスのうち、無線局免許申請支援サービスでは、電波伝搬測定およびローカル5Gネットワーク構築時に必要な、総務省への免許申請手続きを支援する。無線通信環境確認サービスでは、ローカル5G導入の実現性および有効性を検証するため、顧客の利用環境における電波伝搬特性を計測し、通信エリア検討のためのデータを取得する。

 無線ネットワーク設計サービスでは、システム要件と電波伝搬測定の結果などから、ローカル5G無線の置局設計を含めたネットワーク設計および機器設定等の詳細設計を実施する。システム構築サービスでは、顧客のシステム要件を実現するために、ローカル5Gネットワークの構築、ネットワーク性能評価および最適化を行い、システム構築を支援する。

 また、OKIでは、自社施設への導入によりローカル5Gの運用における知見を高め、さらなるサービス向上につなげるべく、本庄工場(埼玉県本庄市)にローカル5G実験試験局を開設。製造現場と、工場敷地内に設置されたITSテストコースへローカル5Gを導入し、2020年12月~2021年3月にかけて「AIエッジ×5G」の社会実装に向けた実証実験を行う。

 実証実験では、製造現場におけるローカル5Gを活用した省力化/効率化の検証として、OKIが提供するManufacturing-DXによる次世代スマート工場の実現を目指し、ローカル5Gを活用した映像など大量データの伝送や、AIエッジコンピューターによる画像処理などのリアルタイム処理を行うシステムを構築し、製造現場のさらなる省力化・効率化に向けた検証を行う。

 ITSテストコースにおけるローカル5Gを活用した自動運転への適用の検証では、ETCシステムなどの商品開発評価や、通信技術、交通環境のセンシング技術の開発評価を目的に設置しているITSテストコースにローカル5G環境を設置し、自動運転支援への適用性について検証を行う。

 OKIでは今後、エコシステム戦略に基づき、顧客やパートナーとの共創を進め、「ローカル5G支援サービス」をローカル5G導入の「プロセス支援」として提供し、顧客のDX推進を支援していくとしている。

 サービスの提供価格は個別見積もり。提供開始時期は2020年12月。OKIでは、ローカル5G全体として2025年までに累計100億円の販売を目標とする。