ニュース

NSSOLとVISITS、DXに向けたアイデア創出を促進するクラウドソリューション「ideagram」の提供で協業

 日鉄ソリューションズ株式会社は6日、顧客のDX推進に向けたアイデア創出の支援において、VISITS Technologies株式会社(以下、VISITS)と協業すると発表した。VISITSは、アイデア創出を促進するクラウドソリューション「ideagram」を開発・販売し、NSSOLはその販売代理店として、企業向けにideagramを活用したデジタルイノベーションをワンストップで支援するサービスを共同で提供する。

 ideagramは、VISITSが特許権を保有するCI技術(コンセンサス・インテリジェンス技術)を搭載し、成功確率の高い新規事業アイデアを技術などのシーズの組み合わせパターンから自動抽出するテクノロジー。

 従来、多くの企業では、広くアイデアを募るために従業員アンケートやアイデアソンなどのイベントを開催し、その後、多数決あるいは限られたメンバーによって評価をするといった手法を取ってきたが、そうした手法では、アイデア創出が得意な人など参加者が偏る傾向にある、新規性にかける無難なアイデアや社内の立場を配慮したアイデアが採用される、イベント企画や評価にあたっての運営側の負荷が高いといった課題があると説明。これに対して、ideagramを用いたアイデア創出プロセスは、誰でも参加しやすく、フラットかつ科学的に評価ができ、運営側の負荷も低減できるとしている。

 ideagramを用いたアイデア創出プロセスでは、まずアイデア登録のステップとして、参加者が考えたアイデアをideagramに登録し、強制発想法に基づいたユーザーインターフェイスにより、参加者がクリエイティブな発想に基づく具体的なアイデアを出すことができる。

 次にアイデア評価のステップとして、参加者はニーズへの共感度や解決策の新規性、実現可能性の観点で匿名によるアイデアの相互評価を行う。ideagramでは、CI技術を用いて参加者の目利き力を計測し、単なる多数決によるスコア付けではない、「目利き力の優れた参加者が高く評価したアイデアに高得点を付与する」という仕組みのスコアリングが自動的に行われる。これにより、より尖ったアイデアや潜在ニーズを的確に捉えた意外性のあるアイデアを、運営側の作業負荷なしで科学的に抽出できるとしている。

 また、参加者がアイデア創出のみでなくアイデア評価にも参画することにより、参加者自身が評価結果に納得しやすく、運営側にとってもアイデア評価結果の根拠の説明にかかる負荷が軽減される。

 デザイン思考ワークショップのステップでは、参加者が集って半日のワークショップを開催する。ワークショップでは参加者が出したアイデアのリストをinputとし、デザイン思考の手法を駆使してリスト内の複数アイデアを統合・昇華させるグループワークを行う。

 ワークショップで用いるアイデアリストの各アイデアは匿名で、前ステップでideagramによりスコアが付与されているため、参加者は効率的に内容の優れたアイデアに着目でき、しばしば生じる「地位の高い人や声の大きな人のアイデアが内容によらず採用されやすい」といった問題も回避できるとしている。

 NSSOLでは、ideagramを代理店として販売するとともに、参加者に動機付けを行うキックオフや、創出された多数のアイデアを統合・昇華するためのワークショップの開催、事務局運営のサポートなど、アイデア創出プロセス全体をカバーする一連のサービスをワンストップで提供する。

 サービスの提供は、VISITSからideagramとの公式ファシリテーターとして認定されている、新規事業立上や事業変革・アイデア創出の経験を持つNSSOLのコンサルタントが担当する。また、サービスはすべてオンラインで提供可能であるため、COVID-19の影響下においても多様な人材を集めたアイデアセッションを効率的に開催できるとしている。