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さまざまなデータから物事の因果関係を探索・分析――、NECが新サービスを提供

NEC Xによる新事業創出の第1弾

 日本電気株式会社(以下、NEC)は2日、さまざまなデータから物事の因果関係を探索・分析するサービス事業を国内で立ち上げ、10月より「因果分析ソリューション causal analysis(コーザル アナリシス)」(以下、causal analysis)を提供開始すると発表した。同事業は、新事業創出を推進するNECの子会社、NEC Xによる初の成果だという。

 「causal analysis」は、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」のひとつである「因果分析技術」を活用したソリューション。同技術では、従来は仮説を基に手作業で分析していた因果関係の構造を、さまざまなデータから自動的に抽出できる。

 このため、分析にかかる試行錯誤の時間を大幅に短縮し、要員の負荷を低減するだけでなく、人手で見つけるのが困難な多数の因子間の因果関係について、間接効果を含めて探索を行えるという。

 また、分析者の主観によらないデータ分析が可能になるため、分析の質が向上するほか、より的確な販売促進戦略や顧客満足度向上に向けた施策の立案などを支援可能。さらに、技術開発の初期段階から利用企業が簡単に使えることを意識しており、クラウドサービスとしての提供も行うとした。

 なお同サービスは、すでに、株式会社マクロミルが先行採用しており、市場調査や購買動向調査によるデータを分析する「因果探索を活用したデータ分析サービス」を提供している。

 さらに、北米をはじめとする海外向けには、NEC Xの新事業創出プログラム「NEC アクセラレーター プログラム」により設立したInguoとのパートナーシップを通じ、サービスを提供するとのこと。

 NECは、「causal analysis」を先行してマーケットリサーチ業界向けに、また今後は、製品開発・顧客リレーション強化・人財管理・経営管理・公共政策などの幅広い分野に提供する考えで、Inguoとのパートナーシップなども通じ、今後3年間で100社への導入を目指している。