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ソニービジネスソリューション、光ディスクを利用したアーカイブストレージに新ミドルウェアを提供
大容量のアーカイブストレージを統合管理可能、AWS S3互換インターフェイスも
2020年9月8日 06:00
ソニービジネスソリューション株式会社は7日、大容量光ディスクを用いたアーカイブ向けデータストレージソリューション「オプティカルディスク・アーカイブ」の新ソフトウェアとして、「オプティカルディスク・アーカイブ ゲートウェイソフトウェア」を発表した。2020年内の発売を予定する。
このソフトウェアは、オプティカルディスク・アーカイブ製品とHDD/SSDなどのストレージシステムを連携させることにより、コールドデータの円滑な統合管理を実現するミドルウェア。オプティカルディスク・アーカイブ製品「PetaSite拡張型ライブラリ(ODS-L30Mシリーズ)」に格納された5.5TB容量のカートリッジをまとめて管理し、大容量ストレージとして利用できるようにする。
また、最大2.9PBのPetaSite拡張型ライブラリシステムを複数同時制御できるほか、2021年に予定する次期バージョンアップにより、数百PBの大容量アーカイブストレージの構築が可能になる予定とした。さらにノードクラスタリングにも対応し、容量、性能の拡張性と、高い可用性を持ちあわせたアーカイブストレージ構築を実現するとしている。
加えて、接続可能なインターフェイスとして、オブジェクトストレージサービスで利用されることの多いAmazon Web Services(AWS)のAmazon S3に対応。ファイルサーバーで標準的に利用されるプロトコル(NFS、SMB/CIFS)にも対応し、ストレージ領域ごとに利用方法を選択できるようにした。
こうしたさまざまな接続インターフェイスの採用により、1つのシステムで多様なユーザーにアーカイブボリュームを提供可能になる点がメリットで、AWS S3互換インターフェイスを利用すれば、クラウドサービス利用とオンプレミス管理の両立を実現できるため、ハイブリッドクラウド環境下において、オプティカルディスク・アーカイブのメリットを最大限に生かしたアーカイブストレージの構築が可能になるとアピールしている。
データ保護機能としては、カートリッジの物理破損や紛失に備えるカートリッジ複製機能や、AES256などに対応した暗号化機能を搭載。オプティカルディスク・アーカイブは高い堅牢性を持ち、書き込みが一度限り可能なWORM記録方式を採用しているため、新ソフトウェアと組み合わせたソリューションでは高度なデータ保護を実現するとのことだ。
なお、オプティカルディスク・アーカイブは、以前から、特に大容量データを低コストに長期保存したいという要望を持つユーザーに多く利用されているが、ソニービジネスソリューションでは、今後さらに高まるデータ管理需要に対して、研究・開発データ、高度センシング情報、医用画像、ゲノム解析や公文書管理などの幅広い用途へ提案するとしている。