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NEC、映像分析/顔認証技術とサーマルカメラを組み合わせた感染症対策ソリューション

感染症対策ソリューションの展開イメージ

 日本電気株式会社(以下、NEC)は2日、生体認証・映像分析技術とサーマルカメラを組み合わせて、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症への対策ソリューションを開発したと発表した。8月末より順次提供を開始する。

 このソリューションは、顔検出技術とサーマルカメラを組み合わせ、来訪者の体表温度を非接触かつスムーズに測定可能なシステムを提供するもの。サーマルカメラについては、日本アビオニクスの協力により、高精度に体表温度を測定できるという。

 また顔認証技術の活用により、施設への入場時に設定値以上の体表温度が確認された場合には、対象者の顔情報とあわせて管理者に通知し、検温を促すといった仕組みも提供する。なお人権・プライバシー保護の観点から、この仕組みを利用する場合は、導入する企業・団体などが、顔認証技術の利用について本人の同意を得ることを前提にしているとのこと。

 加えて、映像分析技術を活用した施設内の人数カウントと混雑度モニタリングにより、入場者数の管理、サイネージへの混雑度表示、管理者への通知なども可能。これらの機能により、来場者へのソーシャルディスタンスの喚起や誘導を行えるため、密集の抑止を実現するとした。

 さらに、映像からマスク着用の有無をリアルタイムに検知する機能も備えており、未着用者にサイネージを通じて気づきを与えたり、管理者に通知して直接声がけを行ったりすることで、感染リスクの低減を支援するとしている。

混雑度モニタリングの画面イメージ(画面は開発中のもの)

 NECでは8月末から、体表温度測定を基本機能として備えたベーシックなモデルを提供するとともに、混雑度モニタリングやマスク未着用者検知などの機能を拡充したモデルを順次発売する予定だ。