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信州大学とNEC、B.LEAGUE「信州ブレイブウォリアーズ」のホームゲームでデータ分析・活用のフィールド実証を実施

 信州大学教育・学生支援機構と日本電気株式会社(以下、NEC)は6日、今期の信州大学の全学横断特別教育プログラム「ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミ」において、NECと株式会社BCCで共同開発した、店舗や施設、イベントなどの来場者の属性の傾向を分析する「来場者分析サービス~視来リンク~」を活用して、プロバスケットボールリーグ(B.LEAGUE)B1所属の信州ブレイブウォリアーズのホームゲームで、地域活性化に向けたデータ分析のフィールド実証を実施すると発表した。

 実証では、信州大学ストラテジー&リサーチ・リテラシーゼミの受講生が、2022年11月に長野市真島総合スポーツアリーナ(以下、ホワイトリング)で開催された信州ブレイブウォリアーズのホームゲームで取得した来場者の属性の傾向に基づいて、来場者増加などに向けて立案した施策を実施し、その効果を検証する。

 実施した施策の効果は、1月7日にホワイトリングで開催されるホームゲーム来場者の属性データと、2022年11月の実証実験で取得したデータとの比較を行い検証する。

 実証実験では、来場者の属性分析およびデータに基づいて立案した来場者増加・グッズ売り上げ増加に向けた施策と、施策による来場者増加・グッズ売り上げ増加効果の検証を行う。来場者増加・グッズ売り上げ増加に向けた主な実施施策(予定)では、大学生・専門学校生世代を対象にしたSNS投稿や、会場内の案内(サイン)をどこに、どのように掲示するかなどのサイン計画のアップデート、大学生・専門学校生向けチケット企画を行う。

 検証方法は、会場内2カ所(入場口、グッズ売り場)で来場者の属性(推定年齢、性別、日時、人数カウント)を取得。施策実施前(22年11月)と実施後(23年1月)のデータを比較し、時間帯ごとの推定年齢・性別データから来場者の属性の傾向を分析して、効果を確認する。

信州ブレイブウォリアーズのホームアリーナ(ホワイトリング)
来場者の属性データ測定イメージ(2022年11月計測時)

 信州大学は、参加学生のフィールド実証を通じた実践的な学習経験を目的として、取得した来場者属性データの分析、施策立案、実証効果の検証を実施。NECとBCCは、スポーツ分野におけるデータ利活用効果検証の実施を目的として、「来場者分析サービス~視来リンク~」の提供と、現地での測定支援を行う。また、信州ブレイブウォリアーズは、チーム運営に活用可能な施策アイデアの獲得や、実証効果の活用を目的として、来場者属性データ収集のフィールド提供を行う。

 信州大学とNECは、実証の結果を踏まえ、長野県内のさらなる地域活性化に向けた産学連携の取り組みを引き続き行っていくとしている。