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さくらインターネット、衛星データプラットフォーム「Tellus」Ver.2.0を提供開始

UI/UXを改善、マーケット機能を追加

 さくらインターネット株式会社は27日、同社が経済産業省事業として運用している、クラウド上で衛星データの分析ができる衛星データプラットフォーム「Tellus」のVer.2.0を提供開始した。

 Tellusは、さくらインターネットが経済産業省の「政府衛星データのオープンアンドフリー化・データ利活用促進事業」として、開発・運用に取り組んでいる衛星データプラットフォーム。衛星データや衛星データを扱うさまざまなツールの提供、アプリケーションなどの開発環境、衛星データ活用のためのトレーニングおよび衛星データコンテストなどの教育コンテンツ、衛星データを活用するためのドキュメントを提供するオウンドメディアといった機能を無料で提供している。また、Tellusには衛星データに加え、気象、人流などの地上データを順次搭載している。

 Tellus Ver.2.0では、Tellus公式サイトのデザイン・コンテンツを刷新するとともに、Tellusの操作環境であるTellus OSのUI/UXについて、衛星データや地上データをより分析しやすいように改善した。直感的に操作できるようにするためのデザインのリニューアルと同時に、興味がある場所・時刻を基準にしてデータを検索することができる機能を追加した。

 また、衛星・地上などで取得できるデータや、解析用のアルゴリズム、Tellus上のデータもしくはアルゴリズムを利用して制作したアプリケーションを安全に取引できる「Tellus マーケット」をリリースした。さまざまなツールをECサイトのようなUIで検索して購入でき、マーケットで購入したものはTellusの開発環境やTellus OSで利用できる。

 2月27日時点のTellusマーケットでは、一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC)の地表面変位計測サービス RISE(RESTEC Interferometry SErvice)のデータをOSで表示することが可能。また、株式会社島津ビジネスシステムズの降水予測、降水観測情報、雷観測情報の各データAPIが利用できる。3月以降には、株式会社ドコモ・インサイトマーケティングの人口統計データ「モバイル空間統計」が追加予定となっている。

 Tellusの開発・利用促進を行うアライアンス「xData Alliance(クロスデータアライアンス)」には、2019年8月以降、株式会社島津ビジネスシステムズ、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社フジクラ健康社会研究所、清水建設株式会社、東日本電信電話株式会社の5社が加入した。xData Allianceは、Tellusの開発への貢献と利用促進を目的として2018年7月31日に発足し、宇宙産業関連企業を含めた29の事業者・研究機関・団体が加入している。