さくらインターネット、衛星データプラットフォーム「Tellus」でシャープの超解像技術を活用した衛星データ加工ツールを無料提供

　さくらインターネット株式会社は21日、衛星データプラットフォーム「Tellus」の公式ツールとして、超解像技術を活用した衛星データ加工ツール「Tellus-Clairvoyant」の無料提供を開始した。

　Tellusは、さくらインターネットが経済産業省事業として開発・運用する、クラウド上で衛星データの分析ができる、日本発の衛星データプラットフォーム。「宇宙アセットを民主化する」というビジョンを掲げ、衛星データを利用した、新たなビジネスマーケットの創出を目指している。

　今回、Tellusの各種データやアプリケーション、アルゴリズムなどのツールを利用および売買できる機能「マーケット」において、Tellus-Clairvoyantの無料提供を開始した。

　Tellus-Clairvoyantは、シャープ株式会社との協力により、シャープの超解像技術を活用し、さくらインターネットが開発したもの。深層学習モデルによる超解像処理を行い、AVNIR-2とPALSAR-2の衛星データの解像度を、2倍または4倍に疑似的に上げることができる。

　超解像とは、元々の画像の解像度を疑似的に上げる技術のことで、解像度が上がることで視認性が向上するため、映像処理の分野でよく利用されている。

　さくらインターネットでは、宇宙業界においては、政府衛星データの公開が進んでいるが、無料で公開されている政府衛星データは解像度が10ｍ程度にとどまることから、衛星データの視認性向上のため、シャープの協力のもと、衛星データに対して超解像を行う技術を研究開発し、ツール提供に至ったとしている。