ニュース

サイバートラストとパナソニックが協業を検討、IoT機器のライフサイクル全体の安全性向上を目指す

 サイバートラスト株式会社は3日、パナソニック セミコンダクターソリューションズ株式会社(以下、パナソニック)と、IoT機器のセキュアなライフサイクル管理に向けた開発連携の検討開始について合意したと発表した。

 この提携は、IoT機器の製造から廃棄に至るまでのライフサイクル全体にわたって安全性向上を実現させるために、両社の技術やサービスの機能を活用した、IoT機器向けトラストサービスの運用基盤を確立できるかどうか、という可能性を検討するもの。

 具体的な方策としては、サイバートラストの「Secure IoT Platform」と、パナソニックの多機能セキュアIC「MN67S3C0シリーズ」の開発連携についての検討を開始するという。

 ここで利用されるパナソニックの「MN67S3C0シリーズ」は、IC内部で固有の認証鍵を生成・保有できるほか、使用後に消去することで鍵の抜き取りをブロックし、重要データを強固に保護できる点が特長。近距離無線通信(NFC)機能や放射線耐性が高いメモリを搭載しているため、インターネット未接続機器、医療機器などへの適用が可能という。

 またトラストサービスと連携する機能を搭載しているため、Secure IoT Platformをはじめ、さまざまなサービスとの連携が可能とした。

 今回の取り組みでは、トラストアンカー(電子証明書に利用する、固有の認証鍵やID情報など)を保有した「MN67S3C0シリーズ」をIoT機器に組み込み、証明書による認証を実行することで、機器の製造から廃棄(または再利用)までのライフサイクル全体にわたって、安全性の確保を図る。

 さらには、IEC62443-4-2で定める、制御システムに関するセキュリティ基準への適応を容易にすることも目指すとしている。

今回の開発連携による、IoT機器のライフサイクル全体にわたる安全性確保のイメージ