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TIACT、羽田空港内のドーリーの位置管理に位置管理サービス「IoT Tracker」を採用

 東京国際エアカーゴターミナル株式会社(以下、TIACT)と京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)は27日、TIACTが、東京国際空港(羽田空港)内におけるドーリーの位置管理を目的として、グローバルIoTネットワーク「Sigfox」を活用したKCCSの位置管理サービス「IoT Tracker」を11月より正式導入したと発表した。

 ドーリーとは、航空機に搭載するコンテナやパレットなどの貨物を運搬するための台車で、空港内にて24時間365日、荷役に活用されている。広大な敷地内にはTIACTのものだけでなく他社のドーリーも多数存在しており、ドーリーが必要な状況で台数が不足するなど、従業員はその管理に多くの工数を費やしていたという。

 こうした状況を改善するためTIACTでは、位置管理サービスの実用化を目指して各種通信方式で実験を行ったが、通信デバイスのひんぱんな電池交換が困難なほか、コスト面でも課題があり、導入には至っていなかったとのこと。

 これに対して「IoT Tracker」は、Sigfoxデバイスに搭載する電池は1年以上交換が不要なことに加え、通信料を含めたシステム使用料金の低廉化が可能、利用者による専用ネットワーク構築が不要といった特徴を持ち、広大な敷地内で長期間にわたって使用するドーリー管理の要件を満たせたことから、TIACTでは採用を決めた。

 同社は、空港内のドーリーにSigfoxデバイスを装着することで、任意のタイミングでドーリーの位置情報を把握でき、効率的な荷役業務とドーリーの滞留・散在防止に貢献できるとしている。

デバイスを取り付けたドーリー