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アライドテレシスと田辺工業、自動搬送車と最新無線LAN技術を組み合わせた検証を実施

 アライドテレシス株式会社は14日、田辺工業株式会社と共同で、次世代ファクトリーネットワークシステム向けに、AGV(自動搬送車)と自社の無線LAN技術を組み合わせ、搬送システムの共同検証を2019年8月上旬に実施したと発表した。

 この取り組みは、従来は通信の切断や遅延が発生していたAGVの無線LAN通信に、アライドテレシスの最新技術である自律型無線LAN「AWC(Autonomous Wave Control)」、チャンネルブランケット型無線LAN「AWC-CB(AWC-Channel Blanket)」を適用することで、通信の安定性が向上できるかどうかを検証するのが目的。

 実際には、AWC-CBとAWCで動作する無線LANアクセスポイント「AT-TQ5403」を工場の2つの作業スペースに設置し、AGVがそれらのスペースを移動する際に、AGVシステムでの安定運用と、無線LANのコントローラ「AT-Vista Manager EX」でのAGVの位置測定に問題がないことを検証した。

 その結果、AWCを用いて工場環境に最適な無線環境を自律構築することにより、AGVシステムを安定して運用できることが確認されたという。またこの際に、AGVの移動時に接続するアクセスポイントの切り替えを行わずに通信が継続されたとした。

 さらに、AWC-CBでもAGVシステムが安定して運用可能であることを確認した。具体的には、AGVの移動時に動作している位置に従って潤滑にアクセスポイントとの接続を切り替えられたとのことで、AGVの無線LANの接続条件によらず、AWC-CBにて、最適な通信の動的な切り替えが行えたとしている。

共同検証の概要図

 今回の結果を受けアライドテレシスでは、AWC-CBでは、AGVの動作位置に従って接続するアクセスポイントを切り替えられる仕組みを活用できるので、多くの機材や人が移動するファクトリー・ネットワークにはAWC-CBが最適ということが確認できた、とアピールしている。