ニュース

ドーモ、日本市場でのビジネス拡大に向け顧客やパートナーとの連携を強化

新たな組織体制による今後の成長戦略について発表

 ドーモ株式会社は、日本でのビジネスをさらに強固なものにするための新たな組織体制と今後の成長戦略について、10月23日に記者説明会を開催した。

 ドーモでは2019年8月1日付で、OpenTextグループ日本法人社長を務めていた萩野武志氏が新社長に就任。また、シスコシステムズの専務執行役員パートナー事業統括としてパートナービジネスを手掛けていた高橋慎介氏が、10月1日付で取締役会長に就任し、新しい経営陣による組織体制で日本でのビジネスを推進している。

 説明会の冒頭で米DOMO インターナショナルVP、グローバルGM、サプライチェーン、IoTのジョン・クラーク氏は、「IoTの市場規模は、世界市場・国内市場ともに高い成長率で拡大していくことが予測されている。また、業種別に見ると、日本市場は、世界に比べて製造業の伸びが突出して高くなっている」と、IoT市場の動向を説明。

 「こうした中で、当社では、米国の成功事例をそのまま日本に横展開するだけでなく、日本の顧客のニーズを正しく理解し、そのニーズに合ったソリューションを展開していく。そして、製造業を始めとするさまざまな業種のデジタル変革をサポートすることで、日本企業のビジネスを活性化させ、日本での成功事例を海外に向けて発信していくことを目指す。今回、これを実現する一環として、新たな経営陣を迎えると共に、私が日本に駐在し、グローバルIoT活動を支援していく」との方針を述べた。

米DOMO インターナショナルVP、グローバルGM、サプライチェーン、IoTのジョン・クラーク氏

 ドーモは、企業のデジタル変革を実践するためのクラウドベースのプラットフォームを提供しており、このプラットフォームは「接続」「保存」「準備」「視覚化」「コラボレーション」「予測」「拡張」の7つのコンポーネントで構成される。これら7つのコンポーネントを組み合わせることで、ビジネスのあらゆる要素を統合し、データを意思決定に、アイデアを行動につなげることが可能となる。

 現在、グローバルで1800社以上の顧客を持ち、日本でも製造業、小売業、通信・コミュニケーション、メディア&エンターテインメント、金融・不動産、物流・旅行業、消費財・日用品など、さまざまな業界の企業に採用が広がりつつあるという。

ドーモが提供する7つのコンポーネント

 日本市場でのさらなる成長に向けた事業戦略について、ドーモ 代表取締役社長の萩野武志氏は、「顧客へグローバル知見を展開」「セグメントベースのアプローチ強化」「顧客およびパートナー企業のCxOとの連携を強化」の3つの重点施策を発表した。

 「ドーモのプラットフォームは世界の一流企業に採用されており、デジタル変革のためのさまざまな知見を蓄積している。今後、このグローバルの知見を日本の顧客にも展開していく。また、組織体制を刷新したことで、米国本社へのダイレクトレポートが可能になり、強固なリレーションによってグローバルのソリューションを迅速に日本企業に提供できる体制を構築した」としている。

ドーモ 代表取締役社長の萩野武志氏

 「セグメントベースのアプローチ強化」については、「企業規模別に『コーポレート スモール』『コーポレート ミドル』『コーポレート ラージ』『エンタープライズ』『ラージ エンタープライズ』の5つのセグメントに顧客を分け、それぞれのセグメントに対して、ダイレクトセールやパートナーとの連携、マーケティングイベント、コンサルティング、導入後のデータ活用支援などを行っていく」(萩野氏)とした。

 そして、「顧客およびパートナー企業のCxOとの連携を強化」では、顧客やパートナー企業のCxOとの連携を推進することで、企業のデータの可視化やデータ活用の促進、さらには経営力の向上を支援していく。

 パートナービジネスを担うドーモ 取締役会長の高橋慎介氏は、「私は、日本のIT業界で35年以上の経験を持っており、主にパートナービジネスに携わってきた。ドーモは、非常に良いソリューションを持っていながら、マーケットのビジビリティはそれほど高くなく、これはチャネル戦略に課題があると考えた。そこで今後は、セールスチャネルパートナー、テクノロジーパートナー、コンサルティングサービスパートナー、プラットフォームパートナーのパートナーごとにフォーカスしたチャネル戦略に力を注いでいく」との考えを示した。

ドーモ 取締役会長の高橋慎介氏

 なお、ドーモでは、デジタル変革を推進したい経営者やデータ活用によってビジネス成長を促進したいリーダーを成功へと導くためのヒントや成功事例を紹介する「Domo Reimagine Tokyo」を11月6日にザ・プリンス パークタワー東京で開催する予定。