ニュース

NTT Com、機密データの利活用を促進するクラウド型匿名加工サービスを提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は24日、機密データの利活用を促進するデータの匿名加工サービスを提供開始した。

 匿名加工サービスは、データの利活用に必要な機能をワンストップで利用できるプラットフォーム「Smart Data Platform」を構成する機能のひとつとなるサービス。企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」上に顧客の機密データを蓄積し、NTTテクノクロス株式会社が提供する「匿名加工情報作成ソフトウェア」を活用して、適切に匿名加工情報に加工できる機能を月額料金モデルで提供する。

 ユーザーは、Enterprise Cloud上に機密データを蓄積し、Smart Data Platformのインターコネクト機能を組み合わせることで、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platformなどのパブリッククラウドとセキュアにデータを流通させられる。これにより、パブリッククラウドの先進的な機械学習機能などを活用し、安全にデータ分析を行うことができる。

 匿名加工サービスには、NTT研究所独自のPk-匿名化を含む35種類の加工技法を実装。データの利用目的に応じて最適な加工技法を選択可能な上、プログラミングなどの専門処理を行うことなく簡単にデータを加工できる。また、加工後データの個人属性などが匿名化されたレベルを示す匿名性や、加工前データと比較した情報量損失レベルなどを示す有用性を相対的に評価、可視化でき、匿名加工状況を確認しながら、柔軟に加工技法を選択することが可能となる。

 ユースケースとしては、たとえば医療業界では、患者一人ひとりの臨床データを匿名加工し、分析することで、安全なデータ利活用が可能となり、新薬の開発や新たな治療計画などに役立てられるとしている。