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みずほ銀行とNTTデータ、音声入力インターフェイスの採用を想定した共同実証実験

米Clincの自然言語処理技術を活用

 株式会社みずほ銀行と株式会社NTTデータは27日、米Clincの自然言語処理技術を活用し、新しい顧客接点のあり方の基礎研究として、音声入力インターフェイスの採用を想定した共同実証実験を行うと発表した。期間は2019年8月から9月まで。

 近年は金融機関でも、モバイル端末におけるユーザーインターフェイスとして、音声操作への注目が世界的に高まっており、自然かつ効率的なユーザーインタラクションが期待されているという。また、金融サービスのグローバル展開に向けた多言語対応も視野に入れ、今回の実証実験を行うとのこと。

 実証実験では、みずほ銀行の決済サービス「J-Coin Pay」の操作時に、音声入力での操作を行うことで、言語認識精度やユーザーの操作性などを確認する。具体的には、J-Coin Payのアカウント登録、割り勘などの機能を使用する際に、関係者がデモ環境にて音声操作で情報入力を行い、日本語における言語認識精度やユーザーの操作性がどうかといった点について、分析・検証するとした。

 言語認識精度においては、ClincのAIエンジンのトレーニングを行い、日本語特有の口語的表現に対する認識精度や、AIエンジンの学習コストという観点からも検証する。一方でユーザーの操作性については、従来のPCやスマートフォンの操作よりもストレスフリーで直感的なインタラクションが可能か、という観点から検証を実施するとした。

 なお、今回の協業相手となるClincは、多言語展開を可能とする自然言語処理技術と金融分野における実装経験を持つことから、パートナーとして選定された。音声入力インターフェイスの開発においては、Clincが提供する言語認識エンジンおよびアプリケーション開発プラットフォームを用いて、NTTデータがClincと協力し、プロトタイプ開発および評価・チューニングを行うとしている。

 みずほ銀行とNTTデータは今後、今回の実証実験の結果をもとに、J-Coin Payなどのサービスに対する音声インターフェイス導入の早期実現を目指す考えだ。