ニュース

国内SD-WAN市場、2019年は前年比191.1%増の54億円規模に 2023年には346億円まで拡大

~IDC Japan調査・予測

 IDC Japan 株式会社は24日、国内SD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)市場予測を発表した。それによると2019年の同市場規模は、2018年の18億6100万円から前年比191.1%増の54億1800円に拡大するという。また2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR)は79.5%と急激に成長し、2023年には346億7200万円に達すると予測されている。

 IDC JapanによるSD-WAN市場は、SD-WAN関連のハードウェア、ソフトウェア、マネージドサービス、プロフェッショナルサービスに対するユーザー支出が対象。同市場は、2019年に揺籃(ようらん)期から成長期に移行しつつあるとのことで、製品や市場は現段階ではまだ発展途上であるものの今後徐々に成熟し、長期的には、SD-WAN技術は市場に広く普及するとしている。

 なお同社は、SD-WAN市場には、既存のルータベンダーや通信事業者以外に、セキュリティベンダー、クラウドサービス事業者、スタートアップ企業など、さまざまな出自の企業が多数参入しており、これは、SD-WANがもたらす既存のWAN市場の変革と、その市場機会に対するベンダー側の期待の大きさを示すものだと指摘している。

 一方で、ユーザー側に目を向けると、多数の海外拠点を接続するグローバルネットワークを運用する企業には、比較的順調に導入されていく見込みという。これは、SD-WANによって、コスト削減やセキュリティ/ガバナンスの強化など、メリットを享受できるケースが多いため。ただし、こうしたメリットが得られにくい、国内拠点のみの企業への浸透はやや緩やかであると予測した。

国内SD-WAN市場 ユーザー支出額予測、2018年~2023年(出典:IDC Japan)