ニュース
日立ソリューションズ、公開鍵暗号基盤技術を応用した生体認証基盤製品「Biometric Signature Server」を販売
2019年6月10日 12:57
株式会社日立ソリューションズは、公開鍵暗号基盤(PKI)技術を応用した生体認証基盤製品「Biometric Signature Server」を6月11日から販売開始する。価格は個別見積もり。
Biometric Signature Serverは、生体情報から作成した公開鍵をあらかじめサーバーに登録しておき、認証時に生体情報から秘密鍵を抽出することで、安全に生体認証を行うことができるソフトウェア製品。サーバーやクライアント、ICカードやスマートフォンなどに生体情報を保存することなく認証でき、生体情報から作成した公開鍵は、PKIを利用している従来のシステムとも親和性が高く、容易に連携できる。
製品には、静脈パターンなどの生体情報から秘密鍵を抽出し、公開鍵暗号方式に基づく電子署名を生成する、株式会社日立製作所の研究技術「公開型生体認証基盤(PBI:Public Biometrics Infrastructure)」を採用。生体情報は「一方向性変換」により復元困難なデータに変換して登録・照合されるため、元の生体情報はどこにも保存されず、漏えいリスクを最小化できる。
これらにより、事業者は生体情報の漏えいリスクを回避でき、オンプレミスに加え、クラウド上でも製品の利用が可能。また、既存のPKI基盤と連携することで、複数の事業者と幅広い用途で生体認証を共用できるようになる。さらに、利用者にとっても物理媒体が不要となることで、手ぶらで決済や電子署名などが可能となり、利便性が向上する。
日立ソリューションズでは、指静脈認証システム「静紋シリーズ」を提供しており、Biometric Signature Serverでも第一弾として指静脈認証に対応。今後は、指静脈以外の生体認証もソフトウェアに適用していく予定としている。
日立ソリューションズでは、6月11日に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催される「日立セキュリティフォーラム2019」のブース内で、Biometric Signature Server」と株式会社日立システムズが提供する総合経費管理システム「Traveler'sWAN」を連携させたデモンストレーションを実施する。