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日立ソリューションズ、端末のカメラを用いた顔認証により多様なシステムへのSSOを実現するサービス

日立独自のPBI技術により生体情報を保護

 株式会社日立ソリューションズは14日、顔認証による社内外のシステムへのアクセスを可能にする「Biometric Signatureサインインソフトウェア」を、7月15日から販売開始すると発表した。また、同製品と日立の「公開型生体認証基盤(PBI)」を活用したクラウドサービス「生体認証統合基盤サービス」を組み合わせ、生体情報をどこにも保存せず、プライバシー保護と運用負荷の低減を支援するサービスも提供する。

 この新サービスでは、業務システムへの認証方法を統一でき、社員はPCの内蔵カメラに顔を映すだけで、PCやVPNなどのネットワーク、社内やクラウド上の業務システムにおける認証を実現。Windowsサインインや企業向けシングルサインオン(SSO)連携により、主要なクラウドサービスへのアクセスを顔認証に統一できる。

 ID/パスワードの入力が不要になるため、パスワードを定期的に変更する手間がなくなるほか、忘失・紛失、なりすましのリスクも低減可能。一度登録すれば、任意のPCから顔認証が活用できるので、共有PCにおいても確実な本人確認を実現し、社員の利便性が向上するとした。

 さらに、導入にあたってサーバー機器の追加などは不要で、予算に応じてユーザー数を柔軟に変更でき、スモールスタートにも対応する。社員側の機器としても、特殊なカメラのついたPCを準備したり、スマートフォン、セキュリティキー、ICカードなどの外部認証装置への追加投資を行ったりすることなく、手軽に導入可能という。

 また日立独自のPBI技術によって、従来の認証方法とは異なり、生体情報がデバイスにもクラウド上にも保管されない仕組みを実現しているため、社員のプライバシーを保護可能。社員がデバイスを紛失・故障した際にも顔情報の再登録は不要なことから、システム管理者の運用負荷も低減できるとしている。

 日立ソリューションズは今後、ゼロトラストネットワークの実現に欠かせない認証強化を図るため、PBIを使った認証に関連する、さまざまなソリューションを提供していく考えだ。