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マルチブック、kintoneとクラウドERP「multibook」とのデータ連携用APIを提供

kintoneで作成した仕訳データをmultibookへ自動取り込み可能に

 株式会社マルチブックは28日、中堅・中小規模の海外現地法人のバックオフィス業務効率化に向け、サイボウズ株式会社と提携したと発表した。サイボウズのビジネスアプリ作成クラウド「kintone」と、マルチブックのグローバル企業向けクラウド型会計・ERPソフト「multibook」がAPI連携し、kintoneが提供する営業業務(案件管理・見積・受注)と、multibookが提供する会計業務をシームレスにデータ連携させるという。

 サイボウズのkintoneは、開発の知識がなくても自社業務に合わせたシステムを簡単に作成できるクラウドサービス。データ、プロセス、業務フロー、部門間のコミュニケーションを一体で管理でき、顧客・案件管理や日報などの営業管理と見積もり、受注など、営業業務の効率化を実現している。

 しかし会計ソフトとの連携を実現できていなかったため、kintoneで作成した受注・売上データは、PC上に一度ダウンロードし、現地の会計ソフトにインポートしてから会計処理を行うなど、手作業でのデータ連携を行う必要があったとのこと。また、現地の会計ソフトは外部インターフェイス機能が乏しく、入力ミスなども発生していたという。

 そこで今回、kintoneとmultibookとのデータ連携用APIをマルチブックが開発・提供し、kintoneで作成した受注や売上、仕入に関する仕訳のデータを、multibook上にある受注伝票や会計伝票と連携できるようにする。

 これにより、従来はExcelなど用いて手作業で行っていたバックオフィス業務がクラウド上でシステム化され、日本本社から現地法人の「見える化」を実現。業務の効率化とコスト削減に加えて、不正対策にも効果を発揮するとのこと。

 なおマルチブックでは、クラウド上で営業および会計データが見える化されることにより、外部の会計士などの専門家からアドバイスが受けられるようになるとしており、海外でのビジネスに有用なバックオフィス基盤になるとアピールしている。