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アイエスエフネット、統合検証環境のインフラ基盤にOracle Cloud Infrastructureを採用

AMD EPYCプロセッサベースのベアメタル環境を活用

 日本オラクル株式会社は26日、ITインフラ企業の株式会社アイエスエフネットが、全1800人のエンジニアが利用する統合検証環境のインフラ基盤として、クラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を採用したと発表した。すでに統合検証環境の移行を完了しており、現在は仮想デスクトップ環境(VDI)導入の検討を進めているという。

 社外で勤務するエンジニア職が多いアイエスエフネットでは、社外からでもよりセキュアな環境で検証作業を行え、より多くのエンジニアが同時に、個別に検証できる統合検証環境を必要としていた。

 そこで、サーバー基盤の老朽化に伴ってシステム移行の検討を開始したが、同基盤は自社向けに最適化した要件のシステムだったため、KVMベースのアプリケーションを含む、既存のIT資産を生かしたまま移行可能なことを必須条件とした。またセキュリティ強化のためにVDIの導入も検討していたものの、既存のサーバーではリソースが不足しており、VDI導入にも適したインフラ基盤を求めていたとのこと。

 移行先環境としては当初、オンプレミスへの移行を検討していたが、ベアメタル専有環境であれば、ハイパーバイザーやOSにかかわらず、既存のIT資産をクラウドに移行できることを知り、クラウドへの移行も選択肢に入れて検討。スペックや導入/運用コスト、運用工数などについて主要クラウド事業者を多角的に評価・比較した上で、Oracle Cloudへの全面的な移行を決定した。

 具体的には、Oracle Cloud Infrastructureで提供されている、AMD EPYCプロセッサベースの「Compute Standard E2」インスタンスのベアメタル環境を利用しているとのことで、2019年3月より稼働を開始している。

 ベアメタル専有環境では、ハイパーバイザーなしで一貫したパフォーマンスを提供でき、KVMベースのアプリケーションの移行が可能になったほか、ベアメタルインスタンスの分離および専用アクセスで高いセキュリティも実現したという。

 パフォーマンス面においては、他社クラウドと比較して約2倍のメモリ、約3倍のvCPUを利用でき、増加するトランザクションにも対応可能なことに加え、コスト面では、要件を満たすクラウドサービスと比べて約70%の費用で利用可能だったとのことだ。