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関西大学、統合仮想化基盤にNutanixのHCIを採用 約92%の省スペース化を実現

 東京エレクトロン デバイス株式会社(以下、TED)は、関西大学が、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品の「Nutanix Enterprise Cloud Platform NX-8000シリーズ」(以下、NX-8000シリーズ)を採用したと発表した。関西大学では、統合仮想化基盤として利用しているという。

 関西大学は10年ほど前に「IT化推進プロジェクト」を立ち上げ、それまでは部署ごとに分散していたシステムを千里山キャンパスのITセンターに集約したほか、仮想化技術の進展を受け、5年前からは各システムの仮想化を進めていたという。

 そうした中で今回は、同プロジェクトで導入した機器のリプレースとともに、仮想化のさらなる推進を図るため、仮想化基盤の刷新を検討。災害対策や事業継続といった観点から、学内のシステムはデータセンターに移行する前提で、ラックスペースや運用性を検討した結果、HCIを要件として製品の選定を進め、NX-8000シリーズの採用を決めた。

 選定にあたっては、実績が豊富なことに加えて、スモールスタートできるのみならず、容易にスケールアウトできる拡張性の高さを評価。さらに、PrismGUIのダッシュボードから仮想化基盤を統合管理できるなど高い運用性を持つことや、可用性と冗長性に優れていることも評価されている。

 関西大学では2018年8月に、業務システムや学事システムなどで利用している5台の仮想化基盤のうち3台(24システム)と、一部の物理サーバー(6システム)をHCIに移行した。その結果、垂直統合型のサーバーで、ストレージが別設置だった従来のシステムと比べて、設置スペースはおよそ92%削減され、結果として電力コスト削減にも寄与したとのこと。

 なお関西大学は、従来の仮想化基盤にVMwareを使用しており、今回のNutanixでもハイパーバイザーにVMwareを選択したことで、移行作業がスムーズに行えたと分析している。
 また今後は2020年度中に、残り2台の仮想化基盤と、残っている物理サーバーの集約・移行を目指す方針だ。