ニュース
富士ゼロックス、AIを活用したクラウド型「買掛金管理自動化支援ソリューション」を提供
買掛金管理業務サービスの仏Eskerと提携
2019年2月14日 16:27
富士ゼロックス株式会社は13日、買掛金管理業務領域のサービスを提供する仏Esker(以下、エスカー)と提携し、買掛金管理の業務プロセスを効率化する「買掛金管理自動化支援ソリューション」を日本で提供開始した。価格は個別見積もり。
買掛金管理自動化支援ソリューションは、富士ゼロックスの文書管理に関するコンサルテーション能力やソリューション構築能力などのノウハウと、エスカーの買掛金管理業務サービスを合わせることで、請求書処理の申請から承認、保管までの一連の文書ライフサイクルや、各会計管理システムとの連携による総合的な業務効率化を支援するソリューション。
買掛金の管理業務では、仕入先ごとに請求書のフォーマットが異なり自動化が難しく、人手によるデータ抽出に莫大な工数がかかることや、手作業ゆえの作業ミス、紙管理による処理漏れや紛失リスクなどが課題となっている。また、承認までのリードタイムの長期化、自社の会計管理システムとの突合作業の手間などもあり、誤払いや支払い漏れ、二重支払いといったリスクにつながる可能性がある。
買掛金管理自動化支援ソリューションはこうした課題に対し、企業ごとに異なる多様な買掛金管理業務プロセスへ柔軟に対応。AIの活用における機械学習との組み合わせにより、あらゆる形式の請求書からOCRによるデータの自動抽出を実現し、これまで必要とされていた帳票の種類ごとに発生する煩雑な設定を不要とする。また、処理業務を繰り返す中で学習を重ね、情報の抽出精度を向上させていく。さらに、情報抽出の効率化だけでなく、承認ワークフローの電子化、会計管理システムとの連携によるデータ突合など、買掛金管理に特化した包括的なソリューションを提供する。
ある企業における検証では、買掛金請求書の処理速度が手入力に比べ65%向上、一連のプロセスが100%見える化されることにより処理中の請求書の状態が常に把握でき、買掛金管理業務の改善ができるといった結果が得られたという。
同ソリューションは、富士ゼロックスニュージーランドが先行して提供していたが、今回エスカーとの提携範囲を拡大し、日本に続いてオーストラリア、香港、シンガポールでも順次提供する。
富士ゼロックスでは、エスカーのサービスを含めた買掛金管理に関する包括的なソリューションを提供できるようになることで、顧客の幅広い業務課題解決に応えていくと説明。また、エスカーは、日本とアジアパシフィック地域で直販網を敷く富士ゼロックスの顧客基盤を活用することで、販路拡大を狙うとしている。