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富士ゼロックス、米Xeroxとの技術契約を解消へ
2021年4月には社名を「富士フイルムビジネスイノベーション」に変更
2020年1月6日 12:13
富士ゼロックス株式会社は6日、米Xeroxとの間で技術/ブランドライセンスや販売テリトリーなどを規定した「技術契約(Technology Agreement)」を終了することを決め、Xeroxへ通知したと発表した。終了日は、現行の契約期間満了日となる2021年3月31日。またこれに伴い、2021年4月1日付けで、社名を「富士フイルムビジネスイノベーション株式会社」に変更する。
富士ゼロックスとXeroxでは、それぞれが開発した技術を相互に利用できる関係を長らく続けてきたほか、販売テリトリー制により、富士ゼロックスがアジア太平洋地域において「富士ゼロックス」ブランドによる販売活動を担う一方、Xeroxがその他の地域において「ゼロックス」ブランドで販売活動を行ってきた。
今回の契約解消に伴い富士ゼロックスでは、自社技術に基づく商品の提供を継続するほか、販売地域に関する制約がなくなるため、新たな自社ブランドのもと、2021年4月からはワールドワイドにビジネスを展開するとしている。ただし、Xeroxとの商品供給契約は「技術契約」終了後も存続するため、互いを商品供給パートナーとする関係は引き続き継続するとのこと。
なお「技術契約」の終了に伴って、富士ゼロックスは2021年4月1日付けで社名を変更。富士フイルムブランドのもと、グループ内の連携を強化することにより、シナジー創出を加速させ、革新的な価値の提供を目指すという。
具体的には、クラウド、AI、IoT技術を活用したソリューションやサービスの市場導入を加速するなど、ドキュメント領域および周辺領域での事業強化を図るほか、今後は新たな領域での事業拡大を迅速に展開したい考えだ。
富士ゼロックスの国内外における関連・販売会社の社名も同日付で変更されるが、こちらは後日発表されるとのこと。
富士ゼロックスは1962年、富士写真フイルム(当時、現:富士フイルム)と英Rank Xerox(当時)の合弁会社(出資比率は50:50)として設立されたが、2001年に富士写真フイルム 75%:Xerox 25%へ変更。さらに2019年には、Xeroxが保有するすべての株式を富士フイルムホールディングスが取得し、同社の100%子会社となっていた。