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NTT Com、シングルサインオン・ID管理サービス「ID Federation」で生体認証メニューを提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は13日、さまざまなサービスへのシングルサインオン、多要素認証やソーシャルログインなどによる利便性・セキュリティの強化を可能にするサービス「ID Federation」において、スマートフォンを使って生体認証ログインができる「生体認証メニュー」の提供を開始した。

 生体認証メニューは、国際標準規格のFIDOに対応し、パスワード不要で顔や指紋、声紋の生体情報を用いた手軽な認証を実現するサービス。

 スマートフォンに「ID Federation生体認証メニュー」アプリをインストールした後、顔や指紋などの生体情報を登録することで利用準備が完了する。その後、ID Federationを連携させたウェブサービスやアプリケーションのログインの際に、スマートフォンで生体認証を実行することで、ウェブサービスやアプリケーションを利用することが可能となる。

 ユーザーにとっては、ID/パスワードの入力が不要となるため、クイックにサービスの利用が可能。サービスによる認証は瞬時に完了し、パスワードを忘れる心配や、管理の手間からも解放される。

 生体認証の機能は専用アプリによって提供されるため、認証用の専用機器が不要なだけでなく、端末に生体認証機能がない比較的安価なスマートフォンでも利用が可能。さらにシステム開発やサーバーの構築なども不要なため、コストを抑えて導入できる。

 メニューでは、FIDO規格に則って生体情報は端末内にのみ保存し、サーバーでの保管は行わない。認証における通信時は暗号化された鍵情報を用い、生体情報は使用しないため、セキュアに利用できる。利用者本人が所有する端末に結びついた暗号化鍵情報と、利用者本人であることを証明する生体情報とを併用することで、強固なセキュリティを実現する。

 利用料金は要問い合わせ。サービス開始時点では、企業における従業員向け認証サービスとして提供。今後は、一般消費者向けのウェブサイトなどを提供する企業向けに、利用者の利便性の向上や、ID/パスワード忘れによって利用を諦めるケースを防止できるサービスの提供も行っていく。また、NTT ComのAIや音声認識技術と組み合わせることで、コールセンターソリューションの機能として活用できるような開発などを提供していくとしている。