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BlueMeme、アジャイル開発のサービスとプロダクトを統合した「agile SDK」をパートナー企業と共同で提供

 株式会社BlueMemeは13日、アジャイル開発をスタートする企業を支援する目的で、超高速開発基盤「OutSystems」をはじめとしたプロダクトとコンサルティング、トレーニング、受託開発などのサービスを体系化し、「agile SDK」として提供を開始したと発表した。

 BlueMemeでは、エンタープライズアジャイル開発サービスを提供する株式会社OpenModelsを2017年12月に設立し、「OutSystemsアジャイルデリバリーモデル」をベースとして、情報技術開発株式会社(以下、tdi)とともにサービスを提供してきた。その過程で提供してきたサービスおよび蓄積してきたノウハウなどを、アジャイル開発をスタートする企業に向けた標準キット「agile SDK」として、tdiとともに体系化および統合した。

 BlueMemeでは、アジャイル開発に関連するノウハウやテクノロジーなどを提供してきた中で、アジャイル開発の導入をスタートした企業からのフィードバックとしては、「DBのサイロ化による開発のコストおよびスピードの悪化」「不明瞭な開発プロセスによるプロジェクトの難航」「大規模プロジェクトのボトルネックとなる意思決定スピード」の主に3つの課題が挙げられていると説明。それぞれの課題に対応する3つのモデル「アーキテクチャモデル」「アジャイルV字モデル」「チームパフォーマンスモデル」を統合した標準キットとして、agile SDKを提供する。

 「アーキテクチャモデル」では、レガシーシステムからのマイグレーションを容易かつ迅速に実現するとともに、多様なデータの柔軟な活用を可能にするさまざまなアーキテクチャモデルを提案する。BlueMemeによるアーキテクチャモデルの提供事例では、データ統合基盤に採用したエンタープライズNoSQLデータベースと、超高速開発基盤に採用したOutSystemsを連携させ、社内に蓄積された多様なデータを活用できる業務システムを構築するサービスを提供している。

 エンタープライズNoSQLデータベースを採用することにより、事前のテーブル設計が不要で、データ移行および統合の開発への速やかな着手が可能、非構造化データも正規化や変換を経ずにネイティブのままデータ投入および統合が可能、エンタープライズレベルの高可用性と政府機関レベルのセキュリティを確保、全文検索やファセット検索などの高度検索機能を利用したモバイル/ウェブアプリケーションの開発を実現するといったメリットがあるとしている。

 「アジャイルV字モデル」では、BlueMemeが提唱してきたアジャイル開発の方法論とプロセスを体系化したモデルを提案。大規模プロジェクトへのアジャイル開発手法の適用を可能にするとともに、開発プロジェクトのプロセスのモデル化および明確化を支援していく。

 ソフトウェア開発の上流工程であるビジネス機能要件定義に始まり、ソフトウェア機能定義、設計、実装と配備、テストとそれぞれの評価までの計8つのステップをV字モデルで表現。アジャイル開発の核心である「作って、見せて、修正する」のサイクルを、8ステップを結ぶ3つのフィードバックループを用いてV字モデルの中に再現し、ビジネス機能分析の漏れやソフトウェア設計の欠陥、ソフトウェアの不具合などを予防し、検出をサポート。8ステップに対応するプロダクト群から、企業のニーズに合わせてプロダクトを提案する。

 「チームパフォーマンスモデル」では、ハイパフォーマンスなチームを作り上げるための方法論「Team Performance Model」に沿って、BlueMeme独自のコンテンツとして開発したチームのトレーニングサービスや、定量評価ツールを提供し、自主性と意思決定能力を備えた自律型チームの育成を支援する。

 BlueMemeでは、これら3つのモデルを統合したagile SDKの提供により、OutSystemsを用いたアジャイル開発のスタート時に直面する課題を解消し、アジャイル開発の継続的で円滑な稼働とプロジェクトチームへの浸透を支援すると説明。agile SDKは、上記3モデルに対応する分野を強みとするデリバリーパートナーと連携し、サービスを提供していく。連携するデリバリーパートナーは、情報技術開発株式会社、株式会社インテック、株式会社NTTデータ四国、アルティテュード株式会社、日本ユニカ・システムズ株式会社の5社。

 BlueMemeでは今後、それぞれの分野に強みを持つOpenModels、tdi以外のデリバリーパートナーとも連携し、企業のニーズに応じて「agile SDK」のサービスやプロダクトを組み合わせたソリューションを提供していくとしている。