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Red Hat、最新OpenStackディストリビューション「Red Hat OpenStack Platform 14」を発表

 米Red Hatは13日、OpenStackベースのクラウド環境構築ソリューション「Red Hat OpenStack Platform 14」を発表した。

 Red Hat OpenStack Platform 14は、OpenStackの最新コミュニティリリース「Rocky」をベースとして、Red Hat Enterprise Linux上にクラウドプラットフォームを構築するソリューション。

 新バージョンでは、Kubernetesプラットフォームの「Red Hat OpenShift Container Platform」との統合を緊密化するとともに、ベアメタルノードに対する管理を拡張。また、構成管理ツール「Red Hat Ansible Automation」との統合をさらに進め、デプロイメントのプロセスをシンプル化した。

 Kubernetesとの統合については、コンテナおよびクラウドネイティブアプリケーションへの移行がエンタープライズのデジタル変革戦略の重要な部分になっており、エンタープライズグレードのKubernetesをOpenStack上に効果的にデプロイおよびスケーリングできることが、ITチームにとって必須になる可能性があると説明。

 こうした課題に対応するため、Red Hat OpenStack Platform 14はRed Hat OpenShift Container Platformをホスティングできるだけでなく、プロビジョニングとスケーラビリティに関するRed HatのエンタープライズKubernetesプラットフォームの重要な要件を自動化するとしている。

 さらに、Red Hat OpenStack Platform 14では、directorベースのRed Hat OpenShiftノードのスケールアウトおよびスケールインを導入することで、ワークロードの要件の変化に応じたリソースの拡張または縮小を可能にした。

 ベアメタルノードへの対応については、ベアメタルサーバー上で新しいワークロードを実行することで、企業は最新ハードウェアの処理能力を使ってクラウドネイティブテクノロジーの力をフル活用できると説明。ベアメタル用のRed Hat OpenStack Platformを通して、ITチームはRed Hat OpenShift Container Platform上で動作するようなクラウドネイティブなワークロードを、管理された、一貫性のある方法でベアメタルサーバーに移行できるようになり、運用の制御や安定性を犠牲にすることなく速度と俊敏性の強化を実現できるとしている。

 また、その一環として、Ansibleネットワークとベアメタルプロビジョニングとの統合によりネットワークスイッチの再構成が自動化され、適切なテナント隔離が可能になる。さらに、ベアメタル上のRed Hat OpenStack Platformは、関連するハードウェア認定プログラムとの組み合わせで提供され、より低コストの購入オプションとともに、そのハードウェアが認定済みで「確かに動作する」という安心感を提供するように設計されているとしている。

 Red Hat Ansible Automationとの統合では、Red Hat OpenStack Platformのデプロイメントを稼働前にプレビューできるようになり、問題の特定と解決の促進を容易にした。また、分離されたデプロイメントステップを必要に応じて反復および再適用する機能など、デプロイメントのプロセス自体も可視性が強化された。

 Red Hat OpenStack Platform 14は、Red Hat Customer Portalを介して、Red Hat Cloud InfrastructureとRed Hat Cloud Suiteのコンポーネントとして提供される。