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富士通エフ・アイ・ピー、Microsoft Azureを利用するSaaS事業者向けにLGWAN中継サービスを提供

 富士通エフ・アイ・ピー株式会社は21日、SaaS事業者のLGWAN(地方公共団体向け閉域ネットワーク)上へのサービス展開を可能にする、中継サービス「FUJITSU マネージド・インフラ・サービス LGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービス(以下、LGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービス)」を2019年1月に提供開始すると発表した。

 富士通エフ・アイ・ピーでは、自治体向けのアプリケーションを開発・運用する事業者に向けて、アプリケーションをLGWAN上で提供するためのIaaS基盤と接続基盤のサービス「LGWAN-ASP基盤サービス」を2016年11月から提供してきた。

 新たに提供するLGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービスは、富士通エフ・アイ・ピーが運用するデータセンターサービス基盤上で、SaaS事業者のサービスをLGWANに中継して接続。SaaS事業者が民間企業に提供する既存環境(IaaSをはじめとするサービス基盤)を活用し、自治体へのSaaS提供を可能にする。

「LGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービス」のサービスイメージ

 本来、LGWAN上でサービスを提供するためには、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)のLGWAN-ASPに関する規定に準拠したIaaS環境上でアプリケーションを構築する必要がある。これに対して、LGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービスでは中継機能を利用することで既存のSaaS環境を活用できるため、二重投資の必要がなく、自治体へのサービス展開が可能になる。

 LGWAN-ASP関連規定に準拠したアプリケーションの再構築が不要な上、サービス提供に必要なLGWAN-ASP登録申請も富士通エフ・アイ・ピーがサポート。さらに、事前にLGWAN上でのサービス提供の可否が確認できる評価用ツールも提供するなど、LGWAN上で初めてサービス提供するSaaS事業者も安心して利用できるとしている。

 また、LGWAN上で新たにアプリケーションの再構築が不要なため、既存のSaaS環境とLGWAN環境という2つの環境の管理が不要となり、アプリケーションの運用と保守は既存のSaaS環境でのみ行えばよいため、効率的な運用・保守を実現できる。

 富士通エフ・アイ・ピーではサービスの提供開始に合わせて、日本マイクロソフト株式会社と連携し、Microsoft Azureの利用者であるSaaS事業者に展開を図る。この連携により両社は、Microsoft Azureを利用しているSaaS事業者のLGWAN展開を推進していくとともに、自治体が期待するLGWAN上のアプリケーションの充実を図っていくとしている。

富士通エフ・アイ・ピーと日本マイクロソフトが連携したサービス提供イメージ

 LGWAN-ASP/アプリケーションゲートウェイサービスの価格は月額18万円(税別、最小構成)から。富士通エス・アイ・ピーでは今後、他のIaaSベンダーとも連携し、さらなる自治体の業務効率化や住民サービス向上に貢献していくとしている。