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スプレッドとNTT西日本、AIやIoTを用いた共同実験を植物工場で実施

 株式会社スプレッドと西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は9日、人工光型大規模植物工場におけるIoT・AI活用について共同実験を開始したと発表した。

 2007年から大規模な植物工場での生産に着手している株式会社スプレッドは、世界中のさまざまな地域で生産可能な農業生産システム「Techno Farm」を開発しており、2018年秋からは、第1工場「テクノファームけいはんな」(京都府木津川市)を稼働させる予定となっている。

 一方のNTT西日本は、ICTを活用した社会課題の解決に取り組んできており、特に農業分野では、LPWAを用いた水田の水位管理、トマトの生育にかかわる環境最適化の実験などを通じて、ノウハウを蓄積してきたとのこと。

 その両社では今回、Techno Farmの展開により蓄積されるビッグデータを収集するとともに、ICTを用いて当該データを分析し、最適な栽培環境を導き出した上で自動制御できるようにする共同実験を行うという。

 実験では、温湿度や養液といった、植物の生育に必要な要素において自動で最適解を導き出すAIを開発。テクノファームけいはんなにおいてm工場内のセンサーなどから集めた環境情報を栽培状況とあわせて分析し、より効率的な栽培の実現に向けてAIが学習し対応するといった、“より賢い”工場に発展させることを目指していく。

 具体的には、以下の1)~4)の手順を踏んでいくとのこと。

1)植物工場内の環境データ、作物データ収集・蓄積
2)最適な栽培環境パターンの解析
3)栽培環境の制御
4)これらのサイクルから解析AIを評価

 なお今回の実験では、スプレッドは実験実施場所やデータ収集・蓄積環境の提供、解析結果評価を担当。NTT西日本は、収集・蓄積データの解析(最適環境の算出)、AIを活用した解析プラットフォームの構築、解析結果評価を担当するとした。