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Arm、ビッグデータ分析のトレジャーデータを買収、技術を組み合わせたIoTプラットフォームを提供

 ソフトバンク傘下の英Armは2日、ビッグデータ分析プラットフォームなどを提供する米Treasure Data(以下、トレジャーデータ)を買収したと発表した。

 トレジャーデータは、Hadoopやオープンソースソフトウェアなどの分野で技術力を持つ芳川裕誠氏ら3人が、2011年12月に米国カリフォルニア州で創業した企業。2012年9月から、クラウド型のビッグデータ分析プラットフォーム「Treasure Data Platform」をグローバルに展開。300社以上の顧客企業を有し、現在、トレジャーデータのプラットフォームは1秒あたり200万件のイベントを処理し、1日あたり数十万のクエリと50兆件のレコードを処理しているという。

 Armでは、データの量と複雑さに対処するためには、企業はIoTデバイスをシームレスに接続して管理でき、また、データの流れを管理できる必要があり、Armでは近年、この分野で企業を支援できるよう集中的に取り組んできたと説明。

 「トレジャーデータは、ArmにとってIoTソリューションのパズルを埋める最後のピースとなる」として、今回の買収によりトレジャーデータが加わったことで、デバイスからデータまで、あらゆる企業のデータへのニーズに応えられるトータルソリューションを提供できるようになるとしている。

 Armでは、トレジャーデータの技術と最近買収したStream Technologiesのコネクティビティ管理のソリューションを、IoTデバイス管理サービス「Arm Mbed Cloud」と組み合わせた「Arm Pelion IoT Platform」の提供を開始。業界初のエンドツーエンドのIoTコネクティビティ、デバイス管理およびデータ管理のプラットフォームとなり、企業はIoTから得られるデータや企業内外のデータから、迅速かつセキュアに、また持続可能な形で、実行に移せる知見を得ることが可能になるとしている。

 また、トレジャーデータの技術がArm Pelion IoT Platformに組み込まれる一方で、Trearure Data Platformは引き続きスタンドアローンのテクノロジーサービスとして、既存および新規の顧客企業に提供されるとしている。