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ヤマハ、「v6プラス」対応のRTX1210/RTX830用ファームウェア公開

日本オラクルのクラウドサービスとのVPN接続もサポート

 ヤマハ株式会社は24日、企業向けのVPNルータ「RTX1210」「RTX830」用の新ファームウェアを公開したと発表した。日本オラクルのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」とのVPN接続に対応したほか、IPv6接続サービス「v6プラス」をサポートしている。

 ヤマハでは2010年から、パブリッククラウドサービスと自社のルータ「RTXシリーズ」とのVPN接続対応を進めており、現在はAmazon VPCやMicrosoft Azure、ニフクラ(旧名称:ニフティクラウド)など、さまざまなクラウドサービスとのVPN接続が検証済みとなっている。

 今回の新ファームウェアではさらに、日本オラクルのOracle Cloud InfrastructureとのVPN接続に対応。Oracle Cloud InfrastructureとヤマハルータをVPN接続する際に有効な設定例も、今後公開する。この設定例は日本オラクル、ヤマハの双方が検証済みで、ルータの円滑な設定をサポートするとしている。

 一方、「v6プラス」に対応したことも大きなアップデートといえる。「v6プラス」とは、日本ネットワークイネイブラー株式会社(JPNE)が提供する、IPv4/IPv6インターネット接続サービスのこと。

 現在、フレッツ光などのインターネット接続サービスにおいて、夜間などの混雑時間帯になると、インターネット接続速度が極端に遅くなる、といった事象が起こりやすくなっており、頭を悩ませているユーザーは多い。これはコンシューマだけでなく、常時通信回線を確保する必要のある企業などにとっても同様で、大きな問題となっていた。

 これに対して、現状の「v6プラス」では速度の低下が起こりにくく、いわゆる“避難先”として利用されるケースが増えているが、対応するルータ製品がコンシューマ向けの一部製品に限られており、企業では利用しづらかったという。

 しかし今回、信頼性の高いルータとして普及しているヤマハ製品が「v6プラス」に対応したことで、企業でも「v6プラス」の利用が進みそうだ。

 なお、最新ファームウェアは、RTX1210用がRev.14.01.28、RTX830用がRev.15.02.03で、ヤマハのWebサイトからダウンロード可能だ。

RTX830