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パナソニック、学習データ量に応じて自動的に最適なモデルに変化する教師無し機械学習技術を開発

 パナソニック株式会社は27日、大量の学習データを収集することが困難な環境に適用が可能なAI技術の実現に向け、学習データの量に応じて自動的に最適なモデルに変化する教師無し機械学習技術を開発したと発表した。

 パナソニックでは、同社の主要事業領域である家電・住宅・自動車・B2Bソリューションの中には、大量のデータを集めることが難しいために、AI技術を十分に活用できていないケースも多数存在していると説明。この課題に対して、開発した技術を適用することにより、これまで専門家の介在が必要であったチューニング(モデルの調整)プロセスを大幅に削減でき、AI技術の適用可能範囲を飛躍的に広げることが期待できるとしている。

 開発した技術は、パナソニックのビジネスイノベーション本部AIソリューションセンターの研究成果となるもので、北海道大学大学院情報科学研究科の有村博紀教授、喜田拓也准教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の佐藤一誠講師との共同研究成果になる。また、技術はAI技術の国際学会であるNIPS2017(Neural Information Processing Systems)に採択されており、詳細について発表を予定しているという。

 パナソニックでは今後、技術の研究開発をさらに加速することで、身近なIoT機器やシステムなど、リアルな環境で使えるAI技術の実現に取り組んでいくとしている。