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NTTデータ、ブロックチェーン活用を推進するチームを発足

海外のグループ企業を含めた全社横断で

 株式会社NTTデータは9日、ブロックチェーンの活用を推進するチームを発足したと発表した。海外のグループ会社を含めた全社横断のチームとなる。

 分散型データ管理技術であるブロックチェーンは、暗号通貨の取引を支える技術として注目を浴びたほか、本人確認の仕組みなど、通貨取引以外の情報もやり取りできるとして活用が広がっている。

 NTTデータでは2016年4月から、貿易業務への適用性評価など金融分野を中心としてブロックチェーンの活用を検討開始したほか、2016年2月には、OSSベースのブロックチェーン技術のコンソーシアム「Hyperledger Project」へ創立メンバーとして参画。システム構築の知見を生かして、技術提案などを行ってきたという。

 さらにブロックチェーン技術に対して、アプリケーション開発方法や利用方法などの機能面、および処理性能やスケーラビリティなど非機能面の両面から、評価を進めてきた。NTTデータの海外グループ会社においても、情報のトレーサビリティや本人確認といった用途について、ブロックチェーンを活用したビジネスの検討を進めてきた経緯がある。

 今回NTTデータでは、そうしたブロックチェーン関連のノウハウを集約するとともに、今後も拡大する顧客とのブロックチェーンを活用したビジネスの検討を着実、かつ効率よく進めることを目的として、グループ横断でチームを発足させることにした。

 このチームでは、顧客がブロックチェーンのビジネスへの適用を効率良く検討できるように、NTTデータ全社の開発環境である統合開発クラウドやパブリッククラウドで、Hyperledger Projectのブロックチェーン技術やイーサリアム(Ethereum)といった代表的なブロックチェーン技術のプラットフォームを整備し、ビジネス観点・技術観点で客観的に分析する。加えて、こうした分析・研究の結果は、ブロックチェーン活用のカタログとして発信するとのこと。

 まずは、国内外のグループ会社を合わせて150名体制で活動を開始し、順次体制を拡大する考えで、NTTデータグループでは、2019年度末までに100件以上のブロックチェーンを活用したビジネスの検討を目指す。