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国内ITサービス市場は緩やかな成長へ、デジタルトランスフォーメーション関連がけん引か~IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は27日、国内ITサービス市場に関する予測を発表した。それによると、2017年以降も同市場は緩やかな成長を継続。2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR)は1.1%で推移し、2021年には5兆7674億円となる見通しという。

 同社では2016年の国内ITサービス市場を前年比1.4%増の5兆4515億円と見ている。2014年、2015年はいずれも3%を超える成長率を記録していたというが、それまでよりも成長率が鈍化した理由として、金融機関や官公庁/地方自治体での大規模プロジェクトが終息に向かった影響を指摘した。

 一方で2017年以降は、クラウドやIoTなどの第3のプラットフォーム、またデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が徐々に存在感を強めていくものの、国内経済の低成長見通しや、ITサービスの代替製品/サービスの影響により、徐々に成長のペースは下がると予測している。

 なお、新たな成長領域としてはDX関連を挙げており、IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの木村聡宏氏は、プレスリリースの中で「業界の壁を超えた連携やエコシステム構築が重要になる中で、ITサプライヤーは、DX時代の新たな競争環境における自社のポジショニングを明確化すべき」とコメントしている。

国内ITサービス市場 支出額予測、2016年~2021年(出典:IDC Japan)