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国内ITサービス市場は今後も成長、ただし2016年以降は「第3のプラットフォーム」にかかわる需要へシフト

IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は13日、国内ITサービスの市場予測を発表した。それによると、2014年に前年比3.9%増と高い成長率を達成した同市場は、2015年に入っても好調を継続しており、前年比2.7%の成長率が見込まれているという。

 IDC Japanによれば、2014年の国内ITサービス市場は、金融機関や公共セクターで積極的なシステム構築投資が行われた結果、世界金融危機前の2007年に達成した成長率と並ぶ高い水準に戻っているとのこと。同社では、2015年も金融や公共によるシステム構築需要が継続すると見ており、SI、ITコンサルティングなどから構成されるプロジェクトベース市場の成長率は、2014年に引き続いて、2015年もITアウトソーシング市場の成長率を上回る見込みという。

 また、2016年以降も国内ITサービス市場の成長は持続すると予測しているが、成長率は落ち着き、2014年から2019年にかけての年間平均成長率(CAGR)は1.9%にとどまるとの予測を示した。

 提供するサービス内容も、現在の市場成長をけん引している、主にクライアント/サーバーシステムなどを中心とした「第2のプラットフォーム」にかかわるシステム構築から、今後はクラウド、モビリティ、ソーシャル技術、ビッグデータ/アナリティクス、IoTなどの、「第3のプラットフォーム」にかかわるITサービス支出へシフトすると想定。この、「第2」から「第3」へのシフトに対応できないITベンダーが整理されていく可能性を指摘している。

国内ITサービス市場 支出額予測、2013年~2019年(出典:IDC Japan)

石井 一志