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ぷらっとホーム、エッジコンピューティング実現に向けたIoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX1」

64ビットのAtom E3805搭載でCPU性能を強化

OpenBlocks IoT VX1

 ぷらっとホーム株式会社は24日、IoTゲートウェイ「OpenBlocks IoTシリーズ」において、新モデル「OpenBlocks IoT VX1」を発表した。10月31日の出荷開始を予定している。

 OpenBlocks IoT VX1は、従来モデル「OpenBlocks IoT BX/EX」の持つ豊富な機器接続インターフェイス、小型サイズといった特長を踏襲しつつ、64ビットCPUのAtom E3805(1.33GHz、デュアルコア)を搭載し、性能を高めたモデル。500MHzのデュアルコアAtomだった従来モデルと比べると、大幅に性能が向上している。

 またメモリもRAM 1GB、ストレージ8GB(eMMC)を標準搭載し、エッジ側でOSやミドルウェアのみならず、ユーザーが実装する固有の処理プログラムなども高速に動作させることが可能。中央集約型だったIoTシステムの分散処理化に対応し、「デバイス接続の多様性」と「処理の即応性」といった、エッジコンピューティングの利点を受けられるとのこと。

 インターフェイスは、Gigabit Ethernet、USB 3.0、UART(RS-232C/RS-485)、Bluetooth 4.0、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)などに加え、オプションでEnOcean、Wi-SUN、3G/LTEにも対応する。

 サイズはOpenBlocks IoT EX1と同様の91×113×25mm。耐環境性能はマイナス20℃~60℃(標準添付の放熱・設置ブラケット装着時)と、大幅に向上した。

 なお今回はファームウェアも、エッジコンピューティングを推進するミドルウェア群およびOSを内蔵した「IoT Gateway Firmware 2.0」へのバージョンアップされた。Linux Kernel 4.xおよびDebian GNU/Linux 8を含み、システムの長期運用を実現する長期サポート(有償)も提供される。

 また、独立したグラフィカルな管理用Web GUI、さまざまなIoTデバイスとOpenBlocks IoT VX1の通信をハンドリングするソフトウェア「PD Handler」、IoTクラウドとOpenBlocks IoT VX1の通信を行うソフトウェア「PD Emitter」、OpenBlocks IoT VX1上で視覚的にプログラミング可能な「Node-RED」などを搭載。プロトタイピングから本番導入まで、エッジコンピューティング実現を支援するとした。

IoT Gateway Firmware 2.0のWeb UI画面(デバイス設定画面)
IoT Gateway Firmware 2.0のWeb UI画面(クラウド設定画面)
IoT Gateway Firmware 2.0 アーキテクチャ図

 ぷらっとホームでは、この製品を利用することによって、大量・広域・多地点展開を前提とするIoTシステムの構築が可能になるとしており、都市、住宅、交通、建設、病院や在宅におけるヘルスケア、小売店・フランチャイズ店舗などリテール分野におけるIoT、工場やプラント施設、農業・林業、気象、防犯といった分野でも、IoTの本格導入が可能になるとアピールしている。