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NTTドコモとEricsson、サービスに合わせて効率的にネットワークを提供する技術の実証実験に成功

実証実験のイメージ図

 株式会社NTTドコモとEricssonは13日、第5世代移動通信システム(5G)の実現に向け、ユーザーが利用するサービスに合わせて効率的にネットワークを提供するネットワークスライシング技術の実証実験を行い、複数の異なるサービスをそれぞれのサービスに合った効率的なネットワークに収容することに成功したと発表した。

 ネットワークスライシングとは、ネットワークを仮想的に分割(スライス)することで、ユーザーが利用するサービスの要求条件に合わせて効率的にネットワークを提供する技術。

 実験では、サービスの要求条件に基づき自律的に最適なネットワークスライスを選択または作成する機能を新たに追加することで、複数の異なるサービスを最適なネットワークスライスを通じて提供することに成功した。NTTドコモは、ネットワークスライスを選択または作成する機能の設計を行い、Ericssonは同社のクラウド製品を用いてネットワークスライスのサービスを管理する基盤を実装した。

 実験の成功により、1つのネットワークにすべてのサービスを収容する現在の運用とは異なり、共通のネットワーク基盤上にネットワークスライスをサービスごとの要求条件に合わせて仮想的に構築し収容することで、サービスに必要な高いレベルの要求条件を効率的に実現できるようになるとしている。

 また、1つの端末が複数のネットワークに並列して接続できるようになるため、たとえば、コネクテッドカーにいて高セキュリティかつ低遅延が求められるV2X通信(車車間/路車間通信)と、広帯域が求められるインフォテイメントサービスなど、大きく異なる要求条件を持つ複数のサービスを1つの端末で利用することが可能になるとしている。

 NTTドコモでは、世界の主要ベンダーと協力し、5Gおよび将来ネットワーク技術の検討を進めており、今回の実験の成功は2014年9月からEricssonと共同で検討を進めた成果の1つだと説明。成果については、6月28日~30日に英国ロンドンで開催される「5G world」で展示を行う。