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富士通Japan、キーワードから連想した関連度の高い図書をAIが提示するクラウドサービス「Fujitsu AI探索サービス」

 富士通Japan株式会社は1日、タイトルや著者など、図書を特定するための明確なキーワードがなくても、日常的に使用している言葉を入力することで、AIが関連する図書を探索するクラウドサービス「Fujitsu AI 探索サービス」を提供開始したと発表した。なお、青山学院大学、宮崎県門川町が導入し、同日より稼働を開始しているという。

 「Fujitsu AI 探索サービス」は、キーワードから連想した関連度の高い図書をAIが探してくれるサービス。従来の図書検索システムでは、タイトルや著者など、図書を特定するための明確なキーワードが必要となるが、新サービスでは、探したい図書の明確なキーワードがわからなくても、利用者が日常的に使っている言葉を入力するだけで、図書の分類を示す書誌データを学習したAIが、利用者の意図をとらえて関連する図書を探索し、関連が高い順に一覧で表示してくれるとした。

 また、利用者が表示一覧から興味や関心のある図書を選ぶたびに、新たに関連度の高い図書を表示する仕組みを備えた。そのため、探したい本が明確ではなく、例えば“健康になりたい“といった漠然とした言葉であっても、言葉の意味からキーワードを連想し関連する図書をAIが探索・提示するとのこと。

 利用者にとっては、従来のキーワード検索では発見できなかった図書に出会えるようになる点がメリット。あわせて、潜在的な学びへの好奇心や探求心が喚起され、読書の意欲が高まることで、図書館の利用促進と価値向上につながるとしている。

 さらに、図書館システムの種別にかかわらず導入が可能で、オンライン蔵書目録検索システム「Online Public Access Catalog(OPAC)」との連携にも対応するとした。

 なお富士通Japanでは、大規模図書館のニーズに合わせて、検索図書の対象範囲やAIのチューニングを可能とする蔵書探索AIシステムを2023年12月より開始しているが、自治体などから、コストを抑えて図書探索機能を導入したいという要望があったそうで、市区町村の図書館や大学図書館などを対象としたクラウドサービスとして、「Fujitsu AI 探索サービス」を開発したとのことだ。