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KDDI・大林組・NEC、5G通信を用いた建設機械による遠隔施工の実証試験

 KDDI株式会社、株式会社大林組、日本電気株式会社は16日、次世代移動体通信技術「5G」を活用したICT施工の実現に向けて、建設機械による遠隔施工の実証試験を実施すると発表した。

 今回の実証試験では、5Gの特長である高速・大容量、低遅延通信を建設機械による遠隔施工に応用し、既存のモバイル通信では実現が難しい、データ量が大きい高精細映像の低遅延伝送を実現。遠隔施工の作業性や品質の向上を検証するという。

 具体的には、建設機械に高精細4Kカメラを複数台取り付け、その映像を28GHz帯対応の超多素子アンテナによるビームフォーミングを活用し、遠隔操作側に伝送する。

 5Gでは、LTEやWi-Fiのネットワークと比べ、大容量の高精細映像も低遅延で高速伝送できるため、遠隔操作する作業員は、建設機械から送られてくる高精細映像を見ることで、現場にいなくてもその状況を適切に把握できるようになるという。

 また、5Gの特長のひとつである低遅延を生かし、建設機械の位置や向きをリアルタイムに変更するなど、遠隔操作の作業性改善による施工品質の向上を検証する。

 なお、現在、災害復旧現場では危険を伴う作業が多いことから、建設機械を遠隔操作する無人化施工システムが導入され、現場作業員の安全確保、環境改善が進められている。今後、同システムに5Gを導入することで、遠隔操作の精度を高め、高品質な施工の実現を目指すとのことだ。