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ジランソフト、オンラインストレージ「DirectCloud-BOX」を中核としたファイル共有基盤をアピール
LINEライクな企業向けメッセンジャーやクラウド型ビデオ会議も展開へ
(2015/10/1 06:00)
日経BP社が主催するイベント「ITpro EXPO 2015」が、9月30日から10月2日まで東京ビッグサイトで開催されている。
展示会場の株式会社Jiransoft Japan(以下、ジランソフト)のブースでは、法人向けオンラインストレージサービス「DirectCloud-BOX」と、それを中心に展開される「DirectCloudシリーズ」の企業向けサービスについて、最新の機能をまじえて展示していた。
DirectCloud-BOXのメインの機能は、大容量ファイル共有と、共有フォルダーを中心とするコラボレーション機能「共有ワークスペース」だ。企業向けということで管理機能が充実しており、ユーザーやデバイスの利用状況を把握したり、アクセス制限やデバイス認証を設けたりできる。データはAES256で暗号化されて保存される。
機能は継続して強化され、9月にも新機能が追加された。「マイナンバー対応の需要もあり、よりセキュアに情報共有するために、細かいセキュリティオプションを追加しました」と、ジランソフトの計 和友紀(はかり・かずゆき)氏は説明する。
追加された機能の一つに、ファイルのリンクを生成してメールで送信する際の、パスワードの自動発行機能がある。ユーザーに人手でパスワードを設定させると、安易なパスワードを付けてしまうことも多い。そこで、サーバーの方で、より強度の高いパスワードを自動発行するという機能だ。
また、有効期間が過ぎたファイルリンクの自動削除機能や、ファイル更新時のファイルリンク自動削除機能も追加された。
そのほか、7月にはMicrosoft Officeのファイルをクラウド上で閲覧できるプレビュー機能が追加され、9月にはPDFやJPEG、PNGなど対象ファイルを増やした。「プレビュー機能により、クライアントにファイルを残さずに利用できるようになり、よりセキュアな利用が可能になる。今後、CADデータなどより多くのファイル形式に対応していく」(計氏)。
同じく9月には、Web版のユーザーインターフェイスにも変更が加わり、ディレクトリのツリー表示に対応した。
DirectCloud-BOXのほかに、クラウド型ビデオ会議「DirectCloud-VIDEOOFFICE」(10月中旬リリース予定)と、LINE風の企業用メッセージソフト「DirectCloud-TALK」(11月リリース予定)も展示されていた。いずれもDirectCloud-BOXと連係し、アカウントもDirectCloud-BOXに登録された自社内のものを用いる。また、ビデオ会議中のコラボレーション機能や、メッセージで送られたファイルリンクのプレビュー機能も備える。
計氏はDirectCloudシリーズについて、「DirectCloud-BOXを中心に、DirectCloud-BOXありきのサービスを展開する」と説明。目指す姿として、「ファイルにメタデータを付け、どの会議で決まった事項かといった流れがわかるようにするなど、ファイルを中心にしたコラボレーションを強化したい」と語った。