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ファーウェイやPanduitの最新ソリューションが展示、CanonicalはOpenStack関連も
2016年6月10日 12:04
ネットワーク技術のイベント「Interop Tokyo 2016」の展示会が、6月10日まで幕張メッセで開催されている。本稿ではその中からいくつかのブースをレポートする。
ファーウェイ、x86 32ソケットサーバーやハードウェアQoSのデモなど
ファーウェイは大きなブースを構え、通信機器やサーバーなどを展示している。
「Best of Show Award」のサーバ&ストレージ部門でグランプリを受賞した「KunLun」は、x86アーキテクチャのCPUを32ソケット搭載するミッションクリティカルサーバー。CeBIT 2016で発表された。CPUやメモリの載ったモジュールを42Uラックに32個搭載するが、モジュール単位で動作するのではなく、独自のCPUインターコネクト技術により全体で単一のサーバーとして動作する。モジュールのホットスワップにも対応し、障害の予兆検知により問題になりそうなCPUを自動的に切り離すこともできるという。
Best of Show Awardのエンタープライズ/SMBネットワーキング部門のグランプリとしては、「IPハードパイプソリューション」が受賞した。動画などをQoSで流して回線に輻輳が発生したとき、ソフトウェアQoS(ソフトパイプ)に比べ、専用のネットワークチップを利用した同社の製品同士による「ハードパイプ」を用いることで、遅延が安定するという。会場では、テスト機器でわざと回線を輻輳させた状態でカメラの動画を転送し、両者を比較していた。
このデモの片側で使われていた「NE40E-X2-M8A」も、Best of Show Awardのキャリア/ISPネットワーキング部門でグランプリを受賞した。100GbE対応のエッジルーターで、奥行220mmのコンパクトボディが特徴。また、コントロールプレーンおよびデータプレーンを内部で二重化することで、ダウンタイムなしのソフトウェアアップグレードにも対応するという。
Panduit、コアネットワーク向けに設計されたラックなど
Panduitのブースでは、ネットワーク機器専用に設計され、日東工業が製造販売するラック「コアネットワークラック」を展示している。このラックはShowNetでも使われている。
特徴は、ラックの前柱より前にひさしとサイドパネルを設け、前面のケーブリングスペースを確保していることだ。さらに、片方のサイドパネルを外し、扉の開く方法を逆に変えることで、2つのラックをつなげて間にケーブリングすることもできる。
また、横吸気のネットワーク機器をアイルキャッピング(冷気と熱気の分離)するために、機器の横をカバーして、前面から取り入れた吸気を送り込む機構も用意されている。
そのほか、ShowNetでも使われているラック上でラック間の光ファイバーを配線するファイバーランナーや、MPOケーブルを複数のLCケーブルに分割して将来の40GbE化に備えるカセット、鍵つきモジュラージャックなどが展示されている。
UbuntuのCanonical、OpenStack関連ソリューションなど
Linuxディストリビューション「Ubuntu」などを開発するCanonicalのブースでは、OpenStack関連のソリューションなどを展示している。UbuntuやOpenStack、コンテナ技術「LXD」、サービスオーケストレーションツール「JuJu」などの技術とともに、パートナー企業のソリューションなども展示。OpenStackの検証などに使える、コンパクトな筐体に10台以上のサーバーが入った「Ubuntu Orange Box」の新版や、IoT向けのOS「Snappy Ubuntu Core」なども展示していた。