仮想化道場
ターニングポイントが感じられる2013年のIntelサーバープロセッサ (2013年の本命はIvyBridge-EP)
(2013/7/5 00:00)
2013年の本命はIvyBridge-EP
サーバーベンダーは、Haswell世代のXeon E3 1200 v3を積極的には採用していない。実際、Haswell世代になりCPUソケットが変わったため、サーバーの設計にはもう少し時間がかかるようだ。HPやDellなどの海外大手サーバーベンダーからも、6月末の時点では、Xeon E3 1200 v3ベースのサーバーはリリースされていない(Dellは、Xeon E3 1200 v3ベースのワークステーションをリリースしているし、国内ベンダーのNECは7月4日にサーバーを発表した)。
Haswell世代のE3 1200 v3は、ノートPCやタブレットなどの領域にフォーカスを当てているため、サーバーなどの高い性能を必要とする分野で積極的にサポートしていく、という方針ではないのかもしれない。
つまり、Haswell世代のプロセッサがデスクトップやサーバー領域でも魅力のある製品にならないと、ローエンドサーバーの分野でもなかなかサポートされないだろう。
サーバー分野における2013年の本命は、秋ごろに発表される(9月に開催されるIntelの開発者セミナーIDF サンフランシスコで発表すると思われる)IvyBridge世代の2/4ソケットサーバープロセッサIvyBridge-EP(開発コード名)だろう。
IvyBridge-EPは、昨年発売されたSandyBridge世代とソケット互換で、SandyBridge世代よりも低消費電力化されている。このため、IvyBridge-EPシリーズが発表されれば、のきなみサーバーはIvyBridge世代に変わっていくだろう。
Intelでは、IvyBridge世代のXeon E5シリーズでも、4ソケットのXeon E5-4000シリーズ、2ソケットのXeon E5-2000シリーズ、1ソケットのXeon E5-1000シリーズの3つのプロセッサをリリースする予定だ。
コア数に関しては、先日、アップル社の開発者セミナーWWDCにおいて、新しいMacProが新しいIntel Xeon E5を採用することが発表されている。このプロセッサが12コアをサポートするとされているため、IvyBridge世代のXeon E5シリーズの最上位プロセッサは12コア/24スレッドになる模様だ。
さらに、今年に間に合うかどうか分からないが、Xeonシリーズにおいて最もハイエンドのE7シリーズでも、IvyBridge世代の製品がリリースされる。コア数に関しては、15コアとか、16コアとかうわさされているが、まだどのくらいのコア数になるのかは不明だ。ただ、Westmere世代のE7シリーズから考えれば、製造プロセスが22nmになり、大幅にコア数を増やすことができるだろう。