週刊海外テックWatch
GoogleのGeminiでSiriを強化 AI開発でAppleが方針大転換
2026年1月19日 11:35
「Geminiへの置き換え」ではない
この提携を「AppleがGoogleに頼らざるを得なくなった」と見ることもできる。しかし技術的な実装を詳しく見ると、状況は異なる。AppleInsiderは詳細な分析記事で、「『GoogleがiPhoneを支配する』『SiriがGeminiに置き換わる』といった懸念は不要」としている。
提携の技術的ポイントは、GeminiがApple Foundation Modelsの「トレーニング基盤」として機能する点だ。共同声明によると、「次世代Apple Foundation Modelsは、GoogleのカスタムGemini 3モデルとクラウド技術に基づく」。AppleInsiderによると、1.2兆パラメータのGeminiモデルがAppleの独自モデルを訓練し、強化するために使用される。
AppleInsiderは、この関係をiPhoneの製造プロセスに例える。iPhoneはTSMC製チップやSamsung製のディスプレイなど、世界中から部品を調達しているが、誰も「SamsungがiPhoneを動かしている」とは思わない。同様に、Geminiは訓練ツールとして使用されるが、実際にユーザーが接するのは完全にApple Foundation Modelsだ。
なお、ユーザーがSiriと対話する際、Geminiのロゴが表示されることはなく、Googleにデータが送信されることもない。すべての処理はAppleが管理するハードウェア上、またはオンデバイスで完結するとAppleInsiderは記している。
気になるプライバシー保護について、Appleは明確に保証している。共同声明によると、「Apple IntelligenceはAppleデバイスとPrivate Cloud Compute(Appleが管理する専用クラウド環境)上で動作し続け、Appleの業界をリードするプライバシー基準を維持する」とある。