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ISへの宣戦布告 Anonymousの“サイバー戦争”

Anonymous以外のグループも“参戦”

 CNBCは、Anonymousが対ISで何ができるのかという視点から分析。AnonymousがTwitterアカウントの閉鎖のほかにもIS関連のWebサイトのハッキングなども行っていると伝え、こうした攻撃が「テロリスト集団の諜報情報に加え、財務、コミュニケーション、物資調達などを暴き出すこともできる」とのデータストレージ技術DataGravityのCEOの意見を紹介している。

 資金調達という点では、Anonymousとは関係のないGhost Security Groupというグループが、ISが利用していると思われるBitcoinアカウントを検出したと宣言している。ただしFoxNewsによると、ISは主に強盗、強奪、石油などを資金源としていると考えられ、Bitcoinはその資金の1-3%を占めるにすぎないとみられるという。

 また、Anonymousの下部組織と位置付けられているGhostSec(Ghost Security Groupとは別グループ)は、ISメッセージボードに潜入しているという。なおGhostSecはツイートで、「アラブ語で書かれているから、イスラム教を信じているから、ということで(攻撃の)ターゲットにすべきではない」と、このやり方の欠陥も指摘している。

 一方で、こうした攻撃が逆に、ISのサイバー技術アップにつながりかねないと危惧する声もある。ビッグデータ分析企業SplunkのKen Westin氏は「ISがセキュリティに敏感になり、通信の暗号化やWebサイトの安全対策などを講じるようになるかもしれない」とCNBCに語っている。

(岡田陽子=Infostand)