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Facebookが企業SNSに進出 コンシューマから攻略なるか

 Facebookが企業向けのソーシャルサービス「Facebook at Work」のパイロットテストを一部パートナー向けに開始した。企業向けのSNSコラボレーションツールは以前から注目分野だ。個人ユーザーとして使い慣れたユーザーインターフェイスや機能を武器に、企業ツールの分野に進出しようというのがFacebookの狙いだ。コンシューマ向けソーシャルネットワーク最大手Facebookのインパクトは――。

「Facebook at Work」

 昨年秋、Financial Timesが報じた「Facebookの法人分野拡大」がいよいよ現実になった。同社が1月14日に発表したFacebook at Workは企業向けのソーシャルサービスとなる。

 Facebook at workは通常のFacebookとは切り離されており、アカウントも別。機能は、投稿のほか、投稿を表示するニュースフィード、イベント、グループ、ユーザー間でメッセージをやりとりできるMessengerなどおなじみのものがそろっており、PC/Web向け、モバイル(iOSとAndroid)アプリがある。

 投稿や共有は社内に限定し、外部に公開されることはない。Facebook上で一般公開されたものへのアクセスは可能で、プライベートのアカウントとリンクさせることで、同じユーザー名とパスワードを利用しながら2つのアカウントを切り替えることができるという。なお、Facebookでの「友達」は「フォロワー」となる。

 FacebookがFacebook at Workのテストを限られた企業を対象に開始したのは2014年のことであり、今回パイロットテストとして参加企業数を増やした。2015年中にさらに拡大する計画だとFinancial Timesは伝えている。

 セキュリティ面は、Financial Timesによると、通常のFacebookとは異なり、従業員が共有したコンテンツは企業が所有することになるという。現時点では規制が厳しい業界向けにはなっておらず、今後セキュリティ機能を改善していくようだ。