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AIの「次のボトルネック」になる? データセンター接続で注目浴びるネットワーク

 ハイパースケーラーであるクラウドトップ3社とMetaが、ある通信サービス会社と相次いで提携している。データセンター向けの接続ソリューションを提供するLumen Technologiesだ。AIを背景としたデータセンターの急増でGPUの争奪戦が繰り広げられているが、この次は、分散したデータセンターを接続するネットワークが重要なカギになるという。

提携相手は、AWS、Google、Microsoft、Meta

 Lumen Technologiesは11月5日、Google Cloudとの提携を発表した。提携の下、Google CloudはLumenのネットワーク「Private Connectivity Fabric(PCF)」を用いて自社データセンター間の接続を強化する。Lumenの「Digital Twin」技術を利用してネットワークの洞察を得ながら、ネットワークに問題が起こったとき、すぐに解決する態勢も整えるという。

 Google Cloudとの提携によって、Lumenはクラウドトップ3社すべてを獲得したことになる。同社は10月30日にはAmazon Web Services(AWS)と提携したばかりだ。その前、7月にはMicrosoft Azureと、10月はMeta Platformsと提携している。

 これらに共通しているのはPCFだ。例えばAWSとの提携では、LumenのPCFを使ってAWSのデータセンター間の接続を強化する。これによって、顧客はより整備された生成AIの開発やAIモデルのトレーニングのインフラを利用できるという。

 Lumen側はAI、機械学習、セキュリティなどのAWSの技術を自社のシステムに統合する。Microsoftとは、「Azure OpenAI Service」「Microsoft Copilot」などが利用するデータセンター間を接続するネットワーク技術を提供することなどが発表されている。

 立て続けの提携発表は、AI時代に向けたデータセンター構築でのLumenの役割にスポットライトを当てた。LumenはAI関連の50億ドル相当の新規事業の契約を獲得しているほか、70億ドル相当の商談を進めているとも報じられている。