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分散型でハイパースケーラーに挑戦 Akamaiがクラウド分野に本格展開

新しいクラウドを構築する

 Akamaiの動きは、AWSをはじめとした”ハイパースケーラー”が進めてきた中央集約型の逆をいくものとなる。

 中央集約型は、コンピューティング能力の拡張性を重視するため、リーチが犠牲になる、とAkamaiは指摘する。ClearPath Strategiesの調査によると、「IT意思決定者の3分の2が、今後12カ月で分散型クラウドサービスの利用を増やすると予想しており、3分の1以上が、AIや機械学習データを高速に、効率的に処理できるという分散型クラウドの利点はIT戦略において重要と考えている」(Akamaiのプレスリリース)という。

 実際に、GeckoはISPなど自社顧客とネットワーク機能に関する話をしていた時に生まれたアイデアだと同社のプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのJon Alexander氏はLight Readingに語っている。「ユーザーはどこにでもいるのだから、アプリケーションも、データも、どこにでもある必要がある」

 「パフォーマンス、低遅延、グローバルレベルの拡張性が必須のモダンなアプリケーションのニーズを満たす新しいクラウドを構築する」とAkamaiはプレスリリースに記している。

 Geckoは第1フェイズとして、仮想マシンをサポートするコンピューティングを2024年中に世界100都市に導入する。最終的には数百に拡大する予定。

 また2024年後半には第2フェイズとしてコンテナのサポートを実現する。第3フェイズでは自動化されたワークロードオーケストレーションが加わる。これにより、開発者は分散環境でアプリケーションを簡単に構築できるようになるという。