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分散型でハイパースケーラーに挑戦 Akamaiがクラウド分野に本格展開

 Akamai Technologiesが、エッジとクラウドを結びつける戦略を打ち出した。CDN(コンテンツ配信ネットワーク)で知られる同社だが、エッジをキーワードに着々と準備を進め、大規模な分散型クラウドサービスを開始した。Amazon Web Services(AWS)など大手クラウドプロバイダーに挑戦する。

エッジにクラウドを組み込む

 Akamaiは2月13日、大規模な分散型エッジ・クラウドコンピューティング「Generalized Edge Compute)」を発表した。コードネーム「Gecko」と呼ぶ。

 Geckoは、同社が2023年に発表した「Akamai Connected Cloud」の延長線上にある。Akamai Connected CloudはCDN、セキュリティサービス、クラウドコンピューティングサービスと3つの要素を持ち、分散されたプラットフォームを利用してこれら3つを実現するというものだ。

 Akamai Connected Cloudは現在、世界約130カ国に4100以上のAkamai Edge Point of Presence(PoP)とされるエッジサービス拠点を展開。全サービスが利用できるコアコンピューティング拠点を数十カ所に持つ。

 Geckoは、このAkamai Edge PoP上で仮想マシンを動かすことで実現するIaaSだ。「ユーザー、デバイス、データソースの近くでワークロードを実行することで、優れた体験を提供する。それを実現するクラウドコンピューティングプラットフォームだ」とプレスリリースで説明している。

 「Akamaiが構築してきた巨大なエッジネットワークに、クラウドコンピューティング機能を組み込む」というものだ。