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AmazonがMicrosoft 365顧客に 10億ドルのメガ取引をどう見るか

 Microsoftの主力製品「Microsoft 365」が10億ドル相当の大口契約を獲得したという。顧客はなんとライバルのAmazon。10月18日付のBusiness Insiderが報じたもので、Amazonは自社内で利用するという。両社はともにコメントを拒否したが、メディアでは、さまざまな臆測を呼んでいる。

100万ライセンス、5年で10億ドル

 Business Insiderは、MicrosoftがAmazonから10億ドルという「メガ取引」の契約を進めていると報じた。内部文書から確認したもので、AmazonはMicrosoft 365のライセンスを100万シート分購入し、金額は5年間で10億ドル規模になる。このライセンスは、Amazonの社員、顧客と接するようなフロントラインスタッフなどが利用するという。

 Amazonは現在、オンプレ版のMicrosoft Office製品を利用しているが、これをクラウド版に移行させる、とBusiness Insiderは情報筋の話として伝えている。Microsoft 365の導入は11月にもスタートする見込みで、完全な移行は2024年前半を予定しているという。

 匿名の情報提供者は、「この規模の取引は、しっかりしたプランニングとクラウドリソースの割り当てが必要だ」と説明し、Microsoft Office、セキュリティなどのチームが、Amazonの要求を満たすための作業を開始しているとの内部情報も紹介している。

 さらに「このメガ取引は、厳しいライバルだった両社をビジネスパートナーに変えるものだ」と述べているという。